1歳。歩きはじめる子が増え、自分で動きたい、自分でやってみたい気持ちが、ぐんと育つ時期です。指さしや身振り、片言の言葉で、気持ちを伝えようとする姿も増えてきます。このページでは、1歳の子どもとの、やさしいふれあい方を10、それぞれ「なぜいいの?」も添えてご紹介します。子どもの様子と、お母さんの体調を大切にしながら、無理なく遊びを楽しんでくださいね。発達や生活リズム全般は、【1歳】発達・言葉・生活リズムまとめもあわせてご覧ください。
1歳のふれあいは、「歩く」「まねる」「自分でやる」楽しさが、大きく広がります。手をつないで歩いたり、まねっこを楽しんだり、指さしに言葉を添えて応えたり。この時期の子どもの「やってみたい」を、そっと後押しする関わりがおすすめです。うまくできなくても、大人がやり直させる必要はありません。やろうとしたこと自体を、一緒に喜んであげましょう。ただ、1歳はまだ疲れやすい時期でもあります。機嫌や表情を見ながら、無理のない範囲で楽しみましょう。
体を使って触れ合う
1. 手をつないで、お散歩
歩けるようになったら、家の中や、安全な場所で、手をつないで歩いてみましょう。短い距離で十分です。「一緒に歩く」こと自体が、この時期のうれしい体験になります。外では、必ず手をつなぎ、駐車場や道路のそばでは抱き上げてください。
💛 なぜいいの? 自分の足で進む楽しさを、大人と一緒に味わえます。
2. 追いかけっこ
「まてまて〜」と、ゆっくり追いかけたり、大人が追いかけられたりして遊びます。まだ走れない子も、はいはいや、よちよち歩きで十分に楽しめます。夢中になって転ぶこともあるので、広く、安全な場所で楽しみましょう。
💛 なぜいいの? 全身を動かす楽しさと、追う・追われるやり取りを味わえます。
3. ボール転がし・ボールけり
やわらかいボールを、コロコロ転がして、取りに行ってもらいましょう。足で軽く蹴ってみる子も出てきます。うまく蹴れなくても大丈夫。ボールが動くこと自体が楽しい時期です。当たっても痛くない、やわらかいものを選んでください。
💛 なぜいいの? 目で追って体を動かす経験を、遊びながら重ねられます。
手と指を使って楽しむ
4. 積み木を積む・崩す
大人が積んで見せて、崩すのを楽しむところから。1歳ごろは、自分で1つ2つ積もうとする子も出てきます。積めなくても大丈夫。「できたね」と一緒に喜ぶ時間を大切にしてください。口に入らない大きさのものを選びましょう。
💛 なぜいいの? 手先を使って、思いどおりに動かす経験を重ねられます。
5. 入れる・出す・型はめ
口の広い容器に、ブロックやボールを入れたり出したり。丸い穴に丸い形を入れる、簡単な型はめも楽しめる時期です。できないと怒る子もいます。そんなときは、そっと向きを変えてあげると、「自分でできた」につながります。
💛 なぜいいの? ねらって入れる動きを、集中して楽しめます。
6. なぐりがき(クレヨン)
大きな紙に、太いクレヨンで、自由に描いてみましょう。線がぐるぐるになっても、点だけでも、それがこの時期の表現です。口に入れてしまう子もいるので、子ども用のものを選び、そばで見守ってください。壁に描かれても大丈夫なよう、養生しておくと安心です。
💛 なぜいいの? 手を動かすと跡が残る、という発見を楽しめます。
まねっこ・歌で触れ合う
7. まねっこ遊び・お手伝いごっこ
電話を耳に当てる、コップで飲むまね、タオルで拭くまね。大人の動きをまねする姿が、増えてくる時期です。「これ、どうぞして」と、軽いものを運んでもらうお手伝いごっこも楽しめます。できたら「ありがとう、助かった」と伝えましょう。割れるもの、熱いもの、重いものは渡さないでください。
💛 なぜいいの? 見てまねる楽しさと、役に立てたうれしさを味わえます。
8. 手あそび歌・わらべうた
「むすんでひらいて」「げんこつやまのたぬきさん」など、歌に合わせて手を動かす遊びです。大人がゆっくり歌って見せると、途中の動きだけまねする子も。歌詞どおりでなくて大丈夫。同じ歌を繰り返すほど、楽しめるようになります。
💛 なぜいいの? 歌と動きを合わせる、心地よいやり取りになります。
言葉・音を楽しむ
9. 絵本を一緒に読む・指さす
丈夫な絵本を一緒にめくったり、絵を指さしたり。「わんわんだね」「これ、なにかな?」と声をかけながら楽しみましょう。最後まで読めなくても大丈夫。同じページばかり開いても、それがその子の楽しみ方です。
💛 なぜいいの? 絵を一緒に見て、言葉や発見を共有する時間になります。
10. 音あそび(たいこ・マラカス)
空き容器や、子ども用の楽器をたたいたり、振ったり。音が出ることが楽しい時期です。大人も一緒に鳴らして、歌に合わせてみましょう。中身が出ない作りのものを選び、口に入る大きさの部品がないか確認してください。
💛 なぜいいの? 自分の動きで音が出る、という発見を楽しめます。
保育士おすすめ「まずはこの中から」
全部を毎日やる必要はありません。子どもが興味を示したものを、その日の気分に合わせて1つ、2つ選べば十分です。順位や優劣があるわけではありません。今日は絵本だけ、今日は追いかけっこだけ。それで十分なふれあいになりますよ。
1歳の「自分でやりたい」を大切に
1歳ごろの子どもは、「自分でやりたい」という気持ちが強くなります。手伝おうとすると怒ったり、うまくいかずに泣いたりすることもありますよね。これは、自我の芽生え(自分という感覚が育ちはじめること)の表れの一つと考えられています。遊びの中では、この気持ちを大切にできる場面がたくさんあります。できないところだけ、そっと手を添える。できたら、一緒に喜ぶ。うまくいかないときは、「難しかったね」と気持ちを受けとめる。正しくできることより、やってみたい気持ちが続くことを、大切にしてあげてくださいね。
パパにもおすすめ
1歳は、体を使った遊びが楽しくなる時期です。追いかけっこ、ボール遊び、手をつないでのお散歩など、パパとの遊びが、子どもの世界を広げてくれます。絵本や、手あそび歌を、パパとの定番にしていくのもおすすめです。パパならではの声かけやリアクションを楽しむ子もいます。ゆったりした関わりでも、子どもは十分に楽しめますよ。
子どもの「もう疲れた・飽きた」のサイン
楽しくても、子どもは大人より早く疲れます。次のような様子が見られたら、遊びをいったん休んで、静かに過ごしてみましょう。
- 目をそらす、別のものばかり見る
- あくびをする
- ぐずりはじめる、抱っこを求める
- その場に座り込む、寝転がる
- おもちゃを投げる、放り出す
ふれあう時間は、どれくらい?
「何分くらい遊べばいいの?」と気になる方もいますが、決まった時間はありません。数分のふれあいでも、子どもが楽しんでいれば十分です。1歳ごろは、一つの遊びに長く集中できないことが多く、次々に変わっていくのが自然です。機嫌や体調を見ながら、無理のない範囲で楽しみましょう。長い時間遊ぶことよりも、子どもと大人が心地よく過ごせることを大切にしてくださいね。
今日、1つだけやるなら
もし今日、1つだけ選ぶなら、子どもの「やってみたい」に、少しだけ付き合ってみてください。自分で靴を持ってきた、自分でスプーンを持ちたがった、指さして「あー」と伝えてきた。そのとき、すぐに手を出さずに、少し待ってみる。できたら「できたね」と一緒に喜ぶ。特別な準備はいりません。それだけでも、今日のふれあいとして十分ですよ。
気をつけたいこと
楽しいふれあいでも、子どもの負担にならないよう気をつけましょう。長時間刺激を続けたり、大きすぎる音や激しい動きを加えたりするのは避けてください。特に、体を激しく揺さぶることは絶対にやめましょう。「高い高い」のような、高く持ち上げる遊びも、まだ避けましょう。遊びに使うものは、口に入る大きさのもの、壊れやすいもの、首や体に絡まるおそれのあるひも状のものを避け、必ず大人がそばで見守ってください。歩く・走る遊びのときは、周囲にかたいものや角のあるものがないか、事前に確認を。クレヨンや積み木など、口に入れてしまう時期なので、遊びのあとは、片づけまでを習慣にすると安心です。
よくある質問
Q. まだ歩きません。歩く練習をさせたほうがいい?
無理に練習させる必要はありません。歩きはじめる時期には個人差があります。はいはいやつたい歩きなど、その子が今楽しんでいる動きを、のびのびできる環境を作ってあげましょう。発達について気になることがあれば、健診やかかりつけ医などに相談してください。
Q. すぐに飽きて、次の遊びにいってしまいます。
1歳ごろは、一つの遊びに長く集中しないのが自然です。短い時間で次々に変わっても、心配いりません。子どもが向かった先に、大人も一緒に付き合っていくくらいで大丈夫ですよ。
Q. 「自分でやる」と怒られて、遊びが進みません。
自分でやりたい気持ちが育ってきた証です。できないところだけ、そっと手を添える。難しそうなら、少しだけ簡単にしてあげる。それでも怒るときは、いったん離れて、別のことに誘ってみるのも一つです。
Q. 知育おもちゃは、必要ですか。
特別な知育おもちゃがなくても大丈夫です。積む、入れる、なぐりがき、まねっこ、絵本など、身近なものを使ったシンプルな遊びでも十分楽しめます。お母さんやお父さんと一緒に遊ぶ時間そのものも、大切な経験です。
1歳の遊びで育つ力
この時期の遊びには、毎日の生活の中で積み重ねられる経験がたくさんあります。歩く・追いかけっこ・ボール遊びでは、体を動かす楽しさ。積む・入れる・なぐりがきでは、手や指を使う経験。まねっこやお手伝いごっこでは、人と一緒に何かをする楽しさ。絵本や手あそび歌、音あそびでは、言葉や気持ちを共有する楽しさがあります。特別な教材を用意しなくても大丈夫。子どもの「やってみたい」を見つけながら、一緒に楽しんでくださいね。
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※本記事は一般的な子育て情報です。ふれあいは、お子さんの体調やお母さんの体調に合わせて、無理のない範囲で楽しんでください。ご心配なことがある場合は、かかりつけの小児科、自治体の子育て相談窓口にご相談ください。

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