1歳ごろは、歩きはじめる子が増え、行動範囲が一気に広がる時期です。一方で冬は、寒さや乾燥、感染症にも気をつけたい季節。暖房器具に近づいたり、コードを引っぱったりと、冬ならではの危険も増えてきます。このページでは、1歳ごろに冬を迎える子どもの、冬の服装や室温の目安、暖房と加湿、乾燥対策、感染症対策、お風呂の注意点を、保育士・幼稚園教諭で三児の母の視点からまとめました。発達や生活リズム全般は、【1歳】発達・言葉・生活リズムまとめもあわせてご覧ください。
冬の子育てで大切なのは、「寒すぎないこと」と「あたためすぎないこと」のバランスです。寒いからと厚着させすぎると、かえって汗をかいて、体を冷やしてしまうこともあります。1歳ごろは、よく動くぶん、着ぶくれが動きの妨げになることも。この時期は、外出や、上の子から風邪をもらう機会も増え、冬は感染症が流行しやすい季節でもあります。ポイントを、順番にお伝えします。
室温・湿度の目安(一覧)
| 項目 | 冬の目安 |
|---|---|
| 室温 | 20〜23℃程度をひとつの目安に、湿度や服装、子どもの様子を見て調整 |
| 湿度 | 50〜60%程度を目安に、乾燥しすぎないよう調整 |
| 服装 | 大人と同じくらいを目安に、背中を触って調整 |
| 暖房 | 使ってOK。あたためすぎ・乾燥・換気に注意 |
| 加湿 | 乾燥が気になるときに。タンクは清潔に |
1歳の冬の服装の目安
基本は、大人と同じくらいを目安にしながら、子どもの背中や胸を触って、暑さ・寒さを確認して調整しましょう。寒そうだからと、何枚も重ねるより、この「背中チェック」を目安にするほうが安心です。1歳は、よく動く時期。着ぶくれすると、転びやすくなったり、動きにくくてぐずったりすることもあります。薄手のものを重ねて、暑くなったら1枚脱ぐ、という調整のしやすさを大切にしましょう。寝るときの着せすぎ・かけすぎにも注意し、掛けものは軽いものを選び、かけすぎないようにしてください。
迷ったら、背中チェック
子どもの背中や胸を触ってみましょう。
・汗ばんでいたら「暑い」サイン。1枚脱がせる
・背中や胸が冷たく感じる場合は、冷えすぎていないか確認して、1枚足す
手足の冷たさだけで判断せず、背中や胸のあたたかさ、機嫌や様子も合わせて確認しましょう。
👩🏫 保育士メモ
冬は、園でも「手が冷たいので、寒そう」というご相談を、よく受けます。でも、手先や足先は、冷たく感じることがあります。手が少し冷たくても、背中や胸があたたかく、機嫌よく過ごせていれば、すぐに厚着をする必要はありません。体全体の様子を見ながら調整してあげてください。それよりも、園で気になったのは、厚着で動きにくそうな子です。よく動く時期は、脱ぎ着しやすい服のほうが、のびのび過ごせますよ。
保温と「着せすぎ」の両方に注意
1歳ごろは、体温調節の機能がまだ発達途中で、暑さや寒さの影響を受けることがあります。一方で、厚着させすぎると、体に熱がこもってしまうこともあります。汗をかいて、かえって体を冷やしたり、あせもができたりする原因にもなります。あたたかさの確認は、背中や胸に手を当ててみること。汗ばんでいたら1枚脱がせ、冷たく感じる場合は、室温や服装、子どもの様子も見ながら調整します。枚数だけを基準にするのではなく、室温や、その子の動き方に合わせて調整すると、迷いにくくなりますよ。
寒い季節は、「冷やしたら風邪をひくのでは」と、心配でたまらなくなりますよね。その気持ちは、子どもを大切に思うからこそ。でも、あたためることに一生懸命になりすぎて、お母さんが疲れてしまっては、元も子もありません。室温・湿度の数字と、背中チェック。この2つを目安にすると、服装や室温の調整で迷いにくくなりますよ。お母さん自身も、あたたかくして過ごしてくださいね。
暖房・加湿器の使い方(換気も忘れずに)
冬の暖房は、我慢せず使ってOKです。ただし、あたためすぎと乾燥に注意。室温は20〜23℃程度をひとつの目安にしつつ、数字だけで判断せず、子どもの様子も見ながら調整しましょう。1歳ごろは、歩いて自分から近づけるようになり、スイッチを押したり、コードを引っぱったりする子もいます。石油ストーブやファンヒーターなど、やけどや火災につながる可能性がある暖房器具は、子どもが近づけないよう安全柵などを使い、取扱説明書に従って安全に使用しましょう。燃焼系の暖房器具を使う場合は、一酸化炭素中毒を防ぐため、定期的に換気することも大切です。熱い蒸気が出る加湿器や、電気ケトルも、やけどにつながることがあります。手の届かない場所に置き、床にコードを這わせないようにしてください。乾燥を防ぐため、加湿器を使ったり、室内に洗濯物を干したりするなど、家庭に合った方法で湿度を調整します。加湿しすぎも、カビなどの原因になるので注意してください。加湿器のタンクの水は継ぎ足さず、毎日新しい水に入れ替え、取扱説明書に従って定期的にお手入れしましょう。そして、見落としがちなのが換気です。暖房を使う日は、定期的に、短時間、窓を開けて換気しましょう。換気をすると室内の空気が入れ替わり、感染症対策にもつながります。換気のときは、子どもに冷たい風が直接当たらないよう、注意してください。
乾燥・肌ケア
冬は空気が乾燥して、子どもの肌は、すぐカサカサになります。よだれや鼻水、食べこぼしも、肌荒れの原因になります。お風呂上がりは、肌が乾燥する前に、早めに保湿剤を、全身にたっぷり塗ってあげると、乾燥を防ぎやすくなります。食後は、口のまわりをやさしく拭いて、保湿を。手を洗う回数が増える季節なので、手の甲や指の間も忘れずに。かゆがってかき壊してしまう、赤みやかゆみが続く場合は、早めに小児科や皮膚科に相談してください。
冬に気をつけたい感染症対策
冬は、インフルエンザやノロウイルスなど、さまざまな感染症が流行しやすい季節です。RSウイルスなどの呼吸器感染症にも、注意したい時期です。1歳ごろは、外出の機会が増え、上のきょうだいや、地域の子育て広場などで、感染症をもらうこともあります。防ぐ基本の一つが、家族みんなの手洗いです。外から帰ったときや、食事の前、トイレの後などは、手をきれいに洗いましょう。子ども自身の手洗いも、この時期から少しずつ習慣にしていけます。最初は、大人が手を添えて、短い時間からで十分です。家族に咳やくしゃみなどの症状があるときは、手洗いを徹底するなど、できる範囲で感染を広げない工夫をしましょう。家族に嘔吐や下痢の症状があるときは、感染にも注意しましょう。人混みや、体調の悪い人との接触は、できるだけ避けるなど、無理のない範囲で対策をしていきましょう。
⚠️ こんな症状があるときは、早めに医療機関へ
ぐったりしている、呼びかけへの反応がおかしい、呼吸が苦しそう、水分がとれない、けいれんがあるなどの場合は、早めに医療機関へ相談してください。発熱したときは、体温の数字だけでなく、機嫌、意識、呼吸、水分がとれているか、おしっこの量など、全身の様子を確認しましょう。「いつもと違う」「何となく様子がおかしい」と感じたときも、かかりつけの小児科に相談してください。嘔吐や下痢があるときは、脱水にも注意し、飲めるようであれば少量ずつ、こまめに水分をとれるようにしてあげてください。
1歳の冬の寝室・お昼寝で、気をつけたいこと
冬は、寝室が冷え込むため、「寒くないかな」と心配になりますよね。室温を確認し、暖房を使う場合は、温風が直接当たらないようにしましょう。布団を何枚も重ねるより、室温や服装で調整するほうが安心です。1歳ごろは、寝返りや寝相で、布団から出てしまう子も多い時期。寝冷えが気になるときは、サイズの合ったスリーパーを使う方法もあります。首元や顔にかからないものを選び、着せすぎにならないよう、室温に合わせて調整してください。寝る場所の周りには、顔や体を覆う可能性のあるものや、かたいものを置かないようにしましょう。
冬のお風呂で、気をつけること
冬のお風呂は、脱衣所と浴室の温度差が大きくなりがちです。入る前に、脱衣所をあたためておくなど、急激な温度差をやわらげる工夫をしましょう。お湯は熱すぎない温度にし、長く入りすぎないよう、子どもの様子を見ながら入浴しましょう。歩けるようになると、浴室で走ったり、立ち上がったりして、転倒することがあります。滑りやすい場所では特に注意し、必ず大人がそばで見守ってあげてください。お風呂上がりは、体が冷える前に、手早く拭いて、保湿と着替えを。そして、いちばん大切なことです。浴槽の残し湯は抜いておきましょう。少量の水でも、子どもはおぼれる危険があります。浴室のドアは、子どもが勝手に入らないよう、普段から閉めておきましょう。
1歳の冬のお散歩
気温が極端に低い日や、風の強い日は、無理をせず、お家で過ごしましょう。お出かけは、日中の、比較的あたたかい時間帯を選んで、短時間から。歩きたがる子は、安全な場所で、少し歩かせてあげるのもいいですね。抱っこひもやベビーカーでは、防寒ケープを活用し、あたたかい室内に入ったら脱がせて、体温を調整してあげてください。外から戻ったら、手洗いを。冬の外気に触れるのは、良い気分転換になります。ただ、寒い日が続いて外に出られなくても、心配いりません。室内でも、体を動かす遊びは十分に楽しめます。
冬の食事のポイント
冬は、食べ物が冷めやすい季節です。食べる前に、適温になっているか確認しましょう。熱すぎるものは、やけどにつながるので、必ず大人が温度を確かめてください。作り置きした料理や冷凍保存した食品は、保存方法や保存期間に注意し、食べるときは中心まで十分に加熱してから、食べやすい温度まで冷ましてください。冬は、旬の野菜(大根、にんじん、かぶ、白菜など)を、やわらかく煮て、素材の味を楽しませてあげるのもおすすめです。汁物やスープは、体があたたまり、水分補給にもなります。ただ、器をひっくり返してやけどをすることもあるため、置く場所と、器の選び方に気をつけてください。冬は、夏ほど汗をかかないため、水分をとる回数が減ることもあります。喉が渇いたと言えない時期なので、食事のときや、遊びの合間などに、こまめに水分をとれるようにしてあげましょう。
先輩ママ(我が家)はどうだった?
我が家で冬になると思い出すのは、一人目のときのことです。「寒くしたらかわいそう」と思うあまり、つい厚着をさせていました。ところが、抱っこして背中を触ると、汗ばんでいることが多かったんです。
あたためているつもりでも、汗をかいてしまうと、かえって体が冷えてしまうことがあるんだと気づきました。それ以来、見た目だけで判断せず、背中や胸を触って確認するようになりました。
歩きはじめてからは、もう一つ気づいたことがあります。厚着をさせると、動きにくくて、よく転ぶのです。あたたかさと、動きやすさ。冬は、その両方を見る季節なのだと思うようになりました。
冬によくある質問
Q. 手足が冷たいけど、室内でも靴下は履かせた方がいい?
室内で、快適そうにしていれば、必ずしも履かせる必要はありません。背中や胸があたたかく、機嫌よく過ごせていれば、すぐに厚着をする必要はありません。歩きはじめの時期は、靴下がすべって転ぶこともあるので、室内では裸足で過ごす、または滑り止めのついたものを選ぶと安心です。
Q. 1歳の冬、外出するときは何を着せればいい?
薄手の服を重ねて、外の気温や活動量に合わせて調整するのがおすすめです。歩いて動く時間が長い場合は、厚着をさせすぎると汗をかくことがあります。抱っこひもやベビーカーでは、外気に合わせて防寒ケープなどを使い、あたたかい室内に入ったら脱がせるなど、体温調節をしてあげましょう。背中や胸を触って、汗ばんでいないか確認するのも一つの目安です。
Q. 加湿器がない場合は、どうすればいいですか。
濡れたタオルを部屋に干す、洗濯物を室内に干す、といった方法でも加湿できます。加湿しすぎも、カビなどの原因になるので、湿度計も見ながら調整しましょう。
Q. 歩けるようになったので、暖房器具が心配です。
1歳ごろは、自分から近づき、スイッチを押したり、コードを引っぱったりする子もいます。暖房器具には安全柵を使う、電気ケトルや加湿器は手の届かない場所に置く、コードを床に這わせない、といった対策を。冬の間だけでも、家の中を見直してみましょう。
Q. 鼻水が止まりません。
冬は、乾燥や、風邪などの影響で、鼻水が増えることがあります。鼻づまりで苦しそうなときは、鼻吸い器などを使って取り除く方法もあります。鼻水が長く続くときや、機嫌が悪い、食べられない、眠れない、呼吸が苦しそう、発熱があるといったときは、小児科に相談してください。
Q. 寝相が悪くて、布団をはいでしまいます。冷えませんか。
寝相で掛け布団から出てしまう場合は、サイズの合ったスリーパーを使う方法もあります。首元や顔にかからないものを選び、着せすぎにならないよう、室温や服装に合わせて調整しましょう。布団を重ねるより、室温を安定させるほうが、扱いやすいこともあります。
Q. 暖房は、一晩中つけっぱなしでもいいですか。
夜中に室温が下がりすぎる場合は、暖房を使って、冷え込みを防ぐ方法もあります。その際は、あたためすぎや乾燥に注意し、室温・湿度を確認しながら調整しましょう。電気毛布や湯たんぽは、低温やけどや、体に熱がこもる心配があるため、1歳ごろの子どもには使用を避けるほうが安心です。
今日できること(冬のお世話チェック)
- 室温・湿度を確認し、目安に近いか見直した
- 加湿器の水を新しいものに入れ替えた
- 定期的に、短時間の換気をした
- 背中を触って、汗ばんでいないか見た
- お風呂上がりや乾燥が気になるところに、保湿剤を塗った
- 帰宅後や食事の前に、手を洗った
- 暖房器具やコードが、手の届かない場所にあるか確認した
- 浴槽の残し湯を抜き、浴室のドアを閉めた
冬は、感染症や寒さで、外出がためらわれ、お母さんが、お家にこもりがちになります。子どもと二人きりの時間が長くなると、気持ちが塞ぐこともありますよね。それは、とても自然なことです。家族や友人に電話やメッセージを送ったり、窓から外を眺めたり、温かい飲み物を飲んだり。小さな気分転換でも、心が軽くなることがあります。お母さんの心の健康も、子どもと同じくらい、大切ですよ。
1歳の冬に、あると便利なグッズ
冬の子どもとの生活で、我が家で役立ったものです。
- 温湿度計(室温と湿度をひと目で確認)
- 加湿器(乾燥対策に。手の届かない場所に置き、タンクは清潔に)
- 保湿剤・ワセリン(毎日のケアに)
- スリーパー(寝冷え対策に。室温に合わせ、着せすぎに注意)
- 防寒ケープ(抱っこひも・ベビーカーの外出に)
- 鼻水吸引器(鼻づまりが気になるときのケアに)
- ベビーゲート・ストーブガード(暖房器具への接近を防ぐ)
※具体的な商品は、お使いの環境やお好みに合わせて選んでください。
まとめ
- 冷やしすぎにも、着せすぎにも注意。背中チェックで調整する
- よく動く時期。あたたかさと、動きやすさの両方を見る
- 室温・湿度は目安として、様子を見ながら調整。暖房を使うときは、乾燥や換気にも注意
- 暖房器具・コード・電気ケトルは、手の届かない場所に
- 冬は感染症が流行しやすい季節。家族の手洗いなど、できる範囲で予防を
- お風呂は温度差と転倒に注意。残し湯は必ず抜く
冬は心配が多い季節ですが、室温・服装・保湿・感染症対策を意識し、子どもの様子をこまめに見て過ごしましょう。お母さん自身も、あたたかくして休んでくださいね。
次に読む
📖 あわせて読みたい記事
・【1歳】発達・言葉・生活リズムまとめ
・【1歳】子どもとのふれあい方10選
・1歳・夏の過ごし方
・【1歳半】発達・言葉・生活リズムまとめ(次のステップへ)
※本記事は一般的な子育て情報であり、専門的な相談に代わるものではありません。発熱や体調不良、食事・食物アレルギーのご心配があるときは、かかりつけの小児科、自治体の子育て相談窓口にご相談ください。ご心配な様子があるときは、早めの受診をおすすめします。

コメント