子どもを押さえつけて歯磨きをするのは虐待でしょうか。1歳10ヶ月の子で、泣きじゃくっているのを押さえつけて歯磨きをしていたところ、実の親から「それは虐待だ」と言われてしまいました。歯磨きは毎日のことですし辞めるわけにもいきません、どうすれば良いのでしょうか。
仕上げ磨きのために子どもを押さえることは、虐待ではありません。むしろ、この時期の歯を守るために必要なケアです。泣かれながら毎日続けているのは、我が子の健康を守ろうと頑張っている証拠。もっとラクになる方法を考えてみます。
なぜ「押さえての歯磨き」は虐待ではないのか。
必要なケアと罰としての力は別物
虐待とは、子どもを傷つけたり、恐怖で支配したりする行為です。
一方、仕上げ磨きで体を支えるのは、注射や爪切りと同じ「本人が嫌がっても健康のために必要なケア」です。目的も、力の使い方もまったく違います。
歯科でも、この時期は保護者がしっかり支えて磨くことが推奨されています。安全に、手早く終わらせるための支えは、適切な育児の範囲です。
1歳10ヶ月は、まだ「なぜ歯磨きが必要か」を理解して自分から口を開けられる年齢ではありません。
虫歯は一度できると自然には治らず、この時期の虫歯は歯並びやその後の健康にも影響します。「嫌がるからやめる」より「嫌がっても短時間で済ませる」ほうが、結果的に子どもを守ることになります。
泣かせずに、もっとラクにするには?
① 磨くのは「短時間・一点集中」でいい
嫌がる子を長々と磨く必要はありません。
特に虫歯になりやすいのは上の前歯と奥歯の噛む面。ここを狙って15〜20秒で切り上げると決めるだけで、お互いの負担がぐっと減ります。
完璧を目指さないことが続けるコツです。
② 上唇の裏側のスジ(小帯)を指でガードする
上の前歯を磨くとき、歯ブラシがこのスジに当たると痛くて、それで泣く子がとても多いです。人差し指を上唇の裏に横向きに当てて隠すように守ってあげると、痛みが減って嫌がりが和らぎます。「歯磨き=痛い」の記憶を減らせます。
③ 寝かせ磨きの姿勢を固定する
大人の膝の上に子どもの頭を乗せて寝かせる「寝かせ磨き」は、口の中がよく見えて短時間で終わります。押さえつけというより、安定した定位置に落ち着かせるイメージ。
毎日同じ姿勢にすると、子どもも「これが始まったら終わりも早い」と見通しが持てるようになります。
④ 楽しい合図とセットにする
好きな歌を1曲だけ流して「この歌が終わったらおしまい」にする、鏡を見せる、仕上げに「ピカピカになったね」「いっぱいいたバイ菌がいなくなった」と大げさに褒める。
歯磨きの前後に楽しい要素をはさむと、少しずつ抵抗が減っていきます。効果はゆっくりですが、確実に効いてきます。
⑤ どうしてもの日は「かかりつけ歯科」を頼る
定期的に小児歯科でフッ素塗布やチェックを受けておくと、多少うまく磨けない日があっても大きな安心につながります。磨き方のコツも、その子の口を見ながら直接教えてもらえます。
「嫌がるから」と歯磨きをやめてしまうのはおすすめしません。この時期の虫歯は進行が早く、治療のほうがよほど子どもに大きな負担をかけます。
また、怒鳴ったり長時間押さえ続けたりして「歯磨き=怖い時間」にしてしまうと、抵抗がさらに強くなります。短く・淡々と・毎日同じようにが、泣かせる時間を最小にするコツです。
- 仕上げ磨きで支えるのは虐待ではなく、注射や爪切りと同じ必要なケア
- 1歳10ヶ月はまだ自分で磨けない時期。嫌がっても短時間で守るのが正解
- 上唇のスジを指でガードすると痛みが減り、泣きにくくなる
- 狙うのは前歯と奥歯。15〜20秒で切り上げて完璧を目指さない
- 実親世代とは育児の常識が違うだけ。あなたのケアは今の標準に沿っている
※本記事は一般的な子育て情報であり、専門的な相談に代わるものではありません。ご心配が続く場合は、かかりつけの歯科医や自治体の相談窓口にご相談ください。

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