【小学生】宿題をやらない・時間がかかる|学年別の理由と対応|保育士が解説

小学生のお悩み:宿題をやらない・時間がかかる

「宿題をやりなさい」と、毎日言い続けている。声をかけないと始めない。始めても、すぐに立ち歩く。一枚のプリントに一時間かかる。宿題をめぐる悩みは、小学生の家庭でいちばん多く聞かれるものの一つです。毎日のことなので、大人のほうが先に疲れてしまうこともありますよね。このページでは、宿題をやらない・時間がかかる背景と、家庭でできること、そして相談したほうがいい場合について、保育士・幼稚園教諭で三児の母の視点からまとめました。

このページで分かること

  • 📝 「やらない」の裏にある、いくつかの理由
  • 🕐 家庭でできる、取りかかりやすくする工夫
  • 📚 低学年・中学年・高学年での見方の違い
  • 🙅 やらないほうがいい関わり方
  • 🌱 担任の先生に相談したほうがいい目安
保育士で三児の母がまとめました

宿題の悩みは、本当によく聞きます。そして、多くの場合、その子がなまけているわけではありません。取りかかれない理由が、どこかにあることがほとんどです。

ここに書くことは、あくまで「だいたいの見方」です。育ちには大きな個人差がありますので、そのとおりでなくても、心配しすぎなくて大丈夫です。うまくいかない日があっても、それが普通です。

こんな悩み、よく聞きます

「言わないと、絶対に始めません。毎日声をかけるのが、こちらもつらいです」

「机には向かうのですが、消しゴムで遊んだり立ち歩いたり。全然進みません」

「音読やプリント一枚に、一時間近くかかります。他の子もそうなのでしょうか」

「宿題のことで毎日けんかになり、親子関係まで悪くなってきました」

どれも、多くの家庭で聞かれる悩みです。ご家庭のやり方が悪いわけでも、お子さんに問題があるわけでもありません。

どうして、宿題に向かえないのか

「やらない」と一言でいっても、その理由はさまざまです。まず、どれに近いかを見てみると、対応が考えやすくなります。

疲れている

学校では、思っている以上に気を使って過ごしています。時間割にそって動き、集団の中で我慢し、休み時間も全力で遊ぶ。帰ってきた時点で、すでに疲れきっている子は多いものです。

とくに低学年や、進級・行事の直後は、疲れが強く出ます。帰ってすぐに宿題をさせようとすると、うまくいかないことがあります。

分からない

「やりたくない」の裏に、「分からない」が隠れていることがあります。分からないことを認めたくなくて、ふざけたり、話をそらしたりする子もいます。

この場合、いくら声をかけても進みません。何が分からないのかを一緒に見てみると、原因が前の学年にさかのぼっていることもあります。

量が多い、時間がかかる

その子にとって、宿題の量や難しさが合っていないこともあります。書く速さや、集中が続く時間には、大きな個人差があります。

周りの子が30分で終わるものに、一時間以上かかる子もいます。それが毎日続くと、宿題そのものが嫌になってしまいます。

始め方が分からない

やる気がないのではなく、「いつ、どこで、何から」が決まっていないために動き出せない子もいます。この場合は、環境を整えるだけで変わることがあります。

ほかに気になることがある

友だちとのことや、学校での出来事が気にかかっていて、集中できないこともあります。宿題以外の場面でも元気がないときは、そちらが理由かもしれません。

👩‍🏫 保育士メモ
学習面で焦る保護者の方は、とても多いと感じています。ただ、焦っても、伸びる時期とそうでない時期があります。その子をよく観察して、何が分からないのか、どこでつまずいているのかを見つけるほうが、量を増やすより近道になることがあります。ネットで調べると心配な言葉ばかり出てくることもありますが、すべてを鵜呑みにしなくて大丈夫です。まずは、その子が今どんな状態なのかを見てあげてください。

今日からできること

すべてを一度に変えなくて大丈夫です。一つだけ試してみて、合いそうなら続けてみてください。

宿題に取りかかりやすくする工夫
時間を決める…「帰ったらすぐ」「おやつのあと」など、家庭に合ったタイミングを決めます。毎日同じ時間だと、習慣になりやすくなります。
場所を決める…リビングでも構いません。低学年のうちは、大人の目が届く場所のほうが、集中しやすいことがあります。
そばにいる…つきっきりで教えなくても、同じ空間にいるだけで取り組みやすくなることがあります。家事をしながらでも十分です。
区切って進める…「まずプリント1枚だけ」と区切る、途中で休憩を入れる。一度に全部やろうとしないほうが進むことがあります。
先に休ませる…疲れが強い日は、おやつを食べて少しごろごろしてから。順番を変えるだけで変わることもあります。
できたところから伝える…丸つけで間違いを指摘する前に、「最後までやったね」「字がきれいに書けたね」と具体的に。

それでも、うまくいかない日はあります。疲れが強い日などは、無理を重ねるより、「今日はここまで」と区切ったほうがよいこともあります。

ただし、家庭で宿題の量そのものを減らすかどうかは、自己判断しないほうが安心です。終えられない日が続くようなら、担任の先生に相談してください。取り組み方や量について、一緒に考えてもらえることがあります。

学年別の見方

同じ「宿題をやらない」でも、学年によって背景が変わります。お子さんの学年に近いところを見てみてください。

低学年(1・2年生)の場合

1年生は、宿題という習慣が始まったばかりです。入学してすぐに、自分から進んでやれる子は多くありません。最初は、大人が一緒に見てあげる時間が必要です。時間と場所を決めて、そばにいることから始めましょう。

2年生になると、量も難しさも増えます。とくに九九と漢字は、覚える量が一気に増える部分です。九九は、お風呂や車の中で唱える、クイズにするなど、机の上以外でも触れられると負担が減ることがあります。漢字の書き取りに時間がかかるようになったら、途中で休憩を入れたり、区切って取り組んだりするのも一つです。

詳しくは、【小学1年生】学校生活・宿題・友だち関係まとめ【小学2年生】学校生活・友だち関係・学習習慣まとめをご覧ください。

中学年(3・4年生)の場合

3年生から、学習の内容そのものが変わります。理科や社会が加わり、割り算、小数、分数など、新しい考え方が次々に出てきます。4年生では、さらに抽象的になります。

この時期は、「うちの子は勉強ができなくなった」のではなく、求められることが変わったと考えてみてください。分からない原因が、1、2年生の範囲にあることも珍しくありません。九九があいまいなまま割り算に入ると、苦しくなります。今の単元を繰り返すより、分かるところまで戻るほうが、結果的に早いことがあります。

詳しくは、【小学3年生】学校生活・学習・友だち関係まとめ【小学4年生】小4の壁・心の変化・友だち関係まとめをご覧ください。

高学年(5・6年生)の場合

5年生では、割合や単位量あたりの大きさなど、複数の考え方を組み合わせる内容が増えます。問題文が長くなり、何を聞かれているのかを整理すること自体が難しくなる子もいます。

この年代で増えるのが、「親に教わることを嫌がる」という悩みです。教えようとするともめる場合は、無理に家庭で抱えなくて大丈夫です。担任の先生に相談する、学校で質問するよう伝えるなど、別の方法を探しましょう。親が全部を見なくても大丈夫です。

詳しくは、【小学5年生】思春期の入り口・心と体の変化まとめ【小学6年生】思春期・中学準備・卒業までのまとめをご覧ください。

やらないほうがいいこと

宿題をめぐって、避けたい関わり方
ほかの子と比べる…「〇〇ちゃんはすぐ終わるのに」は、やる気につながりません。比べるなら、少し前のその子と。
人格を否定する叱り方…「だからあなたはダメなんだ」ではなく、その行動について伝えましょう。
全部を教えてしまう…答えを教えるより、どこで止まっているかを一緒に見るほうが、次につながります。
間違いから指摘する…できたところを先に伝えてから。順番を変えるだけで、受け取り方が変わります。
毎日けんかしてまで続ける…親子関係が苦しくなるくらいなら、担任の先生に相談してよい場面です。
できない約束をする…「終わったら〇〇しよう」が守れないと、信頼が減っていきます。

こんなときは、相談を

家庭の工夫だけで抱えなくて大丈夫です。次のようなときは、担任の先生に相談してみてください。

  • 宿題を終えられない日が、続いている
  • ほかの子と比べて、極端に時間がかかっている
  • 読み書きや計算に、強い苦手さが続いている
  • 宿題のことで、毎日けんかになっている
  • 宿題以外でも元気がない、学校に行きたがらない

学校での様子を聞くと、家庭では見えないことが分かる場合もあります。読み書きや計算に強い苦手さがある場合は、学校を通じて相談や支援につながることもあります。「もう〇年生なのに」と思わず、気になったときが相談のタイミングです。

また、宿題以外の場面でも元気がない、行き渋りがあるといった場合は、宿題だけの問題ではないかもしれません。スクールカウンセラーや自治体の相談窓口にも相談できます。早めに相談することは、心配しすぎではありません。

先輩ママ(我が家)はどうだった?

参考までに、我が家の話を。あくまで「我が家の場合」で、個人差が大きいことは、忘れないでくださいね。

1年生のころは、宿題で毎日もめました。「帰ったらすぐ」と決めても、疲れてできない日がある。結局、その日の様子で「今日は音読だけ」と決めるようにしたら、少し楽になりました。毎日きっちりより、続けられる形を探すこと。それが、我が家には合っていました。

2年生では、九九でつまずきました。なかなか覚えられず、私のほうが焦ってしまった時期がありました。毎日机に向かわせても進まないので、お風呂で一緒に唱えたり、車の中で問題を出し合ったりするようにしたら、少しずつ言えるようになりました。机の上だけが勉強ではないのだと、あらためて思いました。

中学年で割り算につまずいたときは、焦って問題を増やそうとしましたが、うまくいかず。九九のあやしいところまで戻ったら、そこから進めるようになりました。前に戻ることは、遠回りではなかったのだと思います。

高学年になると、「教え方が違う」ともめることが増えました。途中から私が教えるのはやめて、学校で聞くように伝えました。親が全部を見なくてもいいのだと、そのとき思いました。

よくある質問

Q. 毎日「やりなさい」と言い続けるのが、つらいです。
声をかけ続けるのは、大人にとっても消耗します。まずは、時間と場所を決めて、声かけを「約束の確認」に変えてみましょう。それでも毎日けんかになるようなら、家庭だけで抱えず、担任の先生に相談してよい場面です。親子関係のほうが大切です。

Q. 宿題の量を、家庭で減らしてもいいですか。
家庭で量そのものを減らすかどうかは、自己判断しないほうが安心です。疲れが強い日に「今日はここまで」と区切るのは一つですが、終えられない日が続くようなら担任の先生に相談してください。取り組み方や量について、一緒に考えてもらえることがあります。

Q. どこから分からないのか、本人も説明できません。
この年代では、よくあることです。今やっている単元だけでなく、少し前の内容を一緒にやってみると、止まっている場所が見えることがあります。原因が前の学年にさかのぼっていることも珍しくありません。分からない場所が見つからないときは、担任の先生に相談してみましょう。

Q. 教えようとすると、けんかになります。
とくに中学年以降で増える悩みです。無理に家庭で抱えなくて大丈夫です。学校で質問するよう伝える、担任の先生に相談するなど、別の方法を探しましょう。親が全部を見なくてもいいのだと思います。

Q. 極端に時間がかかるのは、何か理由がありますか。
書く速さや集中が続く時間には、大きな個人差があります。ただ、読み書きや計算に強い苦手さが続いている場合は、学校を通じて相談や支援につながることもあります。気になったときが相談のタイミングです。一人で判断しなくて大丈夫です。

Q. ごほうびで釣るのは、よくないですか。
一概には言えませんが、できない約束はしないほうが安心です。「終わったら〇〇しよう」と言って守れないことが続くと、信頼が減っていきます。それよりも、「最後までやったね」と、できたことを具体的に伝えるほうが、この年代には届きやすいと感じています。

今日できること

  • 宿題の時間と場所を、家庭で決めてみる
  • 疲れている日は、先に休ませてから取りかかる
  • 「まず1枚だけ」と、区切って始めてみる
  • そばで家事をしながら、同じ空間にいてみる
  • どこで止まっているのか、一緒に見てみる
  • 間違いより先に、できたところを伝える
  • 大人自身も、休む時間を確保する

今日のポイント

📝 「やらない」の裏に「分からない」「疲れている」が隠れていることも
🕐 時間と場所を決めて、そばにいることから
🔙 分からないときは、分かる場所まで戻ってみる
🙅 比べない、人格を否定しない、できない約束はしない
🌱 続かないとき、けんかになるときは、担任の先生に相談していい

まとめ

  • 「やらない」の理由は、疲れ・分からない・量・始め方などさまざま
  • 時間と場所を決め、そばにいる。区切って進めるだけでも変わる
  • 低学年は習慣づくり、中学年以降はつまずきの発見が中心になる
  • 分からないときは、量を増やすより分かる場所まで戻る
  • 家庭で量を減らす判断はせず、続くときは担任の先生へ相談
  • 毎日けんかになるくらいなら、親子関係を優先して相談していい

宿題は毎日のことなので、うまくいかないと大人も苦しくなります。でも、完璧にこなすことより、続けられる形を見つけることのほうが大切です。うまくいかない日があっても大丈夫。一人で抱えず、学校にも相談しながら進めていきましょう。

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参考・情報源

この記事は、以下の公的機関などの情報を参考に、保育士・幼稚園教諭で三児の母である運営者の経験を交えて作成しています。学習指導や相談窓口に関する最新の情報は、各機関の公式サイトや、通学先の学校・お住まいの自治体でご確認ください。

  • 文部科学省(学習指導・学校保健・教育相談に関する情報)
  • こども家庭庁(子どもの健康・相談支援に関する情報)
  • 厚生労働省(子どもの睡眠に関する情報)
  • 通学先の学校・お住まいの自治体の教育相談窓口 ほか

🌱 安心メッセージ

毎日声をかけ続けるのは、本当に大変なことです。
それだけ、お子さんのことを見ている証です。
今日できなかった日があっても大丈夫。
完璧な親よりも、機嫌よくいる親のほうが、子どもは安心できます。
ひとりで抱えず、学校にも相談してくださいね。

👩‍🏫
このブログを書いている人
保育士・幼稚園教諭の資格保有|保育・幼稚園歴10年以上|3児の母

大学で心理学を履修後、教育学部を経て保育士・幼稚園教諭になりました。心理学×教育の考えを元に育児の悩みに向き合っています。保育園と幼稚園の両方で出会ったたくさんの親子と、我が家の毎日から学んだ「今日から試せること」をお届けします。

※本記事は一般的な子育て情報であり、専門的な相談に代わるものではありません。学習面や心身の状態でご心配があるときは、学校の担任・スクールカウンセラー・自治体の教育相談窓口・かかりつけの小児科にご相談ください。

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