生後8ヶ月ごろは、はいはいで動きまわり、つかまり立ちを始める子も出てくる時期です。一方で冬は、寒さや乾燥、感染症にも気をつけたい季節。このページでは、生後8ヶ月ごろに冬を迎える赤ちゃん(およそ4月〜6月生まれ)の、冬の過ごし方を、保育士・幼稚園教諭で三児の母の視点からまとめました。発達や生活リズム全般は、【生後8ヶ月】発達・睡眠・生活リズムまとめもあわせてご覧ください。
冬のお世話でいちばん大切なのは、「冷やさない」ことと「あたためすぎない」ことのバランスです。寒いからと厚着させすぎると、かえって汗をかいて体調を崩すこともあります。冬は、RSウイルスやインフルエンザ、感染性胃腸炎などの感染症が流行しやすい季節です。この時期は、家族や上のきょうだいから感染する機会もあるため、予防も大切です。動きが活発になり、暖房器具への接近にも注意したい時期。ポイントを、順番にお伝えします。
室温・湿度の目安(一覧)
| 項目 | 冬の目安 |
|---|---|
| 室温 | 20〜23℃をひとつの目安に、赤ちゃんの様子を見ながら調整 |
| 湿度 | 50〜60%程度を目安に、乾燥しすぎないよう調整 |
| 服装 | 大人と同じくらいを目安に、背中を触って調整 |
| 暖房 | 使ってOK。あたためすぎ・乾燥・換気に注意 |
| 加湿 | 暖房とセットで。タンクは清潔に |
生後8ヶ月の冬の服装の目安
基本は、大人と同じくらいを目安にしながら、赤ちゃんの背中や胸を触って、暑さ・寒さを確認して調整しましょう。寒そうだからと、何枚も重ねるより、この「背中チェック」を目安にするほうが、安全です。はいはいや、つかまり立ちで、よく動く時期なので、動きやすさも大切。着ぶくれさせず、動きを妨げない服装にしましょう。寝るときの着せすぎ・かけすぎには特に注意し、掛け布団が顔にかかると窒息の危険もあるので、軽い布団を選び、かけすぎないようにしましょう。
| 状況 | 服装の目安 |
|---|---|
| 室温20〜23℃ | 肌着+長袖のロンパースや、動きやすい上下 |
| 暖房がよく効いている | 着せすぎに注意(1枚脱がせる) |
| 外出時 | 室内より1枚多め+防寒着。暖かい室内では脱ぐ |
迷ったら、背中チェック
赤ちゃんの背中や胸を触ってみる →
・汗ばんでいたら「暑い」サイン → 1枚脱がせる
・背中や胸が冷たく感じる場合は、冷えすぎていないか確認 → 1枚足す
手足の冷たさだけで「寒い」と判断せず、背中や胸のあたたかさ、汗ばんでいないかも確認しましょう。
👩🏫 保育士メモ
冬は、園でも「手が冷たいので、寒そうなんです」というご相談を、本当によく受けます。でも、手先や足先は、もともと冷たく感じやすい場所です。手が少し冷たくても、背中や胸があたたかければ、心配ないことが多いんですよ。寒さを確かめるときは、手足だけでなく、背中や胸も触って確認してみてくださいね。
保温と「着せすぎ」の両方に注意
赤ちゃんは、体温調節機能が未熟なため、寒さの影響を受けやすいものです。だからといって、厚着させすぎるのも禁物です。着せすぎると、体に熱がこもって、体温が上がりすぎることがあります。汗をかいて、かえって体を冷やしたり、あせもができたりする原因にもなります。あたたかさの確認は、背中に手を当ててみること。汗ばんでいなければちょうどいい、汗ばんでいたら1枚脱がせ、背中や胸が冷たく感じる場合は、冷えすぎていないか確認して1枚足す。この背中チェックで、こまめに調整してください。「大人より1枚多く」といった枚数の目安よりも、背中を触って確認することを優先すると、迷わなくなりますよ。
寒い季節は、「冷やしたら風邪をひくのでは」と、心配でたまらなくなりますよね。その気持ちは、赤ちゃんを大切に思うからこそ。でも、あたためることに一生懸命になりすぎて、お母さんが疲れてしまっては、元も子もありません。数字(室温・湿度)と、背中チェック。この2つを目安にすれば、大丈夫です。あまり気を張りすぎず、お母さん自身も、あたたかくして過ごしてくださいね。
暖房・加湿器の使い方(換気も忘れずに)
冬の暖房は、我慢せず使ってOKです。ただし、あたためすぎと、乾燥に注意。室温は20〜23℃をひとつの目安にしましょう。石油ストーブやファンヒーターを使う場合は、赤ちゃんが触れないようガードを付け、一酸化炭素中毒を防ぐため、換気も忘れないようにしましょう。はいはい・つかまり立ちが始まると、暖房器具だけでなく、コードや加湿器にも手が届くようになります。暖房器具は安全柵などで囲み、コードを引っぱったり、加湿器を倒したりできないよう、設置場所も見直しておきましょう。乾燥を防ぐため、加湿器や濡れタオルで、湿度が下がりすぎないようにします。加湿しすぎも、カビやダニの原因になるので、注意してください。加湿器は、清潔に保つことも大切です。タンクの水は継ぎ足さず、毎日新しい水に入れ替え、説明書に従って定期的にお手入れしましょう。そして、見落としがちなのが換気です。暖房を使う日は、定期的に、短時間、窓を開けて換気すると、空気を入れ替えられます。換気のときは、赤ちゃんに冷たい風が直接当たらないよう、注意してください。
乾燥・肌ケア
冬は空気が乾燥して、デリケートな赤ちゃんの肌は、すぐカサカサになります。よだれや鼻水も、肌荒れの原因になります。お風呂上がりは、できるだけ早めに、赤ちゃん用の保湿剤を、全身にたっぷり塗ってあげると、乾燥を防ぎやすくなります。離乳食が進むと、口のまわりに食べ物がつき、荒れやすくなります。食後は、やさしく拭いて、保湿を。はいはいで、ひざや手が乾燥することもあるので、気になるところは、こまめに保湿を。乾燥がひどい、赤みやかゆみが続く場合は、早めに小児科や皮膚科に相談してください。
冬に気をつけたい感染症対策
冬は、RSウイルスやインフルエンザ、ノロウイルスなどの感染症が流行しやすい時期です。また、この頃は、6〜18ヶ月ごろに多い突発性発疹も、知っておきたい病気のひとつです。基本は、家族みんなの手洗いを徹底すること。外から帰ったら、赤ちゃんに触れる前に、必ず手を洗ってください。上のお子さんがいる家庭は、帰宅したら、手洗いと着替えをしてから、赤ちゃんに触れると安心です。家族が風邪気味のときは、赤ちゃんとの接触を減らし、ほかの家族が抱っこを代わる、といった工夫も有効です。家族に、嘔吐や下痢の症状があるときは、赤ちゃんへの感染にも注意しましょう。人混みや、体調の悪い人との接触は、できるだけ避けましょう。
赤ちゃんが発熱したときは、体温だけでなく、機嫌や水分がとれているか、普段と比べて元気があるかを確認しましょう。ぐったりしている、水分がとれない、呼吸が苦しそう、けいれんがあるなど、心配な症状がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。「いつもと違う」と感じたときも、かかりつけの小児科に相談しましょう。
冬のお風呂で、気をつけること
冬のお風呂は、湯冷めに注意しましょう。脱衣所や浴室が寒いと、赤ちゃんの体が冷えてしまいます。お風呂に入る前に、脱衣所をあたためておく、浴室にシャワーで湯気を立てておく、といった工夫で、寒暖差をやわらげられます。お湯の温度は、ぬるめ(38〜40度くらい)にして、長湯は避けましょう。お風呂上がりは、手早く体を拭き、できるだけ早めに保湿をして、すぐに服を着せてあげてください。はいはいや、つかまり立ちをする子は、浴室で滑らないよう、目を離さず、そばで見守りましょう。浴槽の残し湯は、事故を防ぐため、抜いておくと安心です。
冬のお散歩はいつから?
気温が極端に低い日や、風の強い日は、無理をせず、お家で過ごしましょう。お出かけは、日中の、比較的あたたかい時間帯を選んで、10〜20分程度の短時間から始めるのがおすすめです。抱っこひもやベビーカーでは、防寒ケープを活用し、暖かい室内に入ったら脱がせて、体温を調整してあげてください。この時期は、外の景色や、動くものに、興味を示すようになります。短時間でも、外の空気に触れるのは、良い刺激になりますよ。
冬の離乳食のポイント
冬に離乳食を進める場合、食材や、おかゆが、冷めやすい季節です。適温に冷ましてから、冷たくなりすぎないうちに、食べさせてあげてください。作り置きや冷凍したものは、しっかり加熱してから、適温に冷まして。冬は、野菜が甘くなる季節でもあります。旬の野菜(大根、にんじん、かぶ、白菜など)を、やわらかく煮て、素材の味を楽しませてあげるのも、おすすめです。2回食が定着しても、まだ母乳やミルクも大切です。温度を確認して、赤ちゃんが食べやすい状態にしてあげましょう。無理せず、その子のペースで進めてくださいね。
先輩ママ(我が家)はどうだった?
我が家で、冬に思い出すのは、一人目のときの失敗です。「寒くしたらかわいそう」という一心で、つい厚着をさせていました。ところが、抱っこして背中を触ると、汗ばんでいることが多かったんです。あたためているつもりが、逆に、汗で冷やす原因になっていたんですね。それ以来、見た目ではなく、背中を触って確認するようになりました。手足ではなく、背中や胸を見る。それが、我が家の冬の合言葉です。
冬によくある質問
Q. 手足が冷たいけど、室内でも靴下は履かせた方がいい?
室内で手足が少し冷たく感じても、背中や胸が温かく、機嫌や体調に問題がなければ、手足の冷たさだけで靴下を履かせる必要はありません。フローリングが冷たいときや、外出時など、必要に応じて履かせても構いません。はいはいや、つかまり立ちのときは、滑り止めのついたものだと安心です。
Q. 加湿器がない場合は、どうすればいいですか。
濡れたタオルを部屋に干す、洗濯物を室内に干す、といった方法でも加湿できます。加湿器を使う場合は、赤ちゃんの手が届かない場所に置き、蒸気や熱湯によるやけどにも注意しましょう。加湿しすぎも、カビやダニの原因になるので、湿度計も見ながら調整しましょう。
Q. 赤ちゃんの鼻水が止まりません。
冬は、乾燥や、風邪などの影響で、鼻水が増えることがあります。赤ちゃんは、自分で鼻をかめないので、鼻づまりで苦しそうなときは、鼻吸い器を使って、取ってあげる方法もあります。鼻水が長く続く、発熱や咳などを伴う、呼吸が苦しそう、飲みが悪いなど、気になる症状がある場合は、小児科に相談しましょう。
Q. 寝返りやはいはいで、布団をはいでしまいます。冷えませんか。
よく動く子は、布団をはいで、体が冷えることがあります。寝具は厚くしすぎず、顔にかかるものや、柔らかすぎる寝具を寝床に置かないことが大切です。スリーパーを使う場合は、月齢や体格に合ったサイズを選び、顔にかからないものを使用しましょう。
Q. 暖房は、一晩中つけっぱなしでもいいですか。
暖房を一晩中使うこと自体が問題というわけではありません。寒さが厳しい日は、室温が下がりすぎないよう、暖房を使って調整する方法もあります。ただし、あたためすぎや乾燥には注意し、加湿もセットで行ってください。電気毛布や湯たんぽは、低温やけどや、体に熱がこもる心配があるため、赤ちゃんには避けましょう。
Q. 冬に、突発性発疹になりました。どうすれば?
突発性発疹は、高い熱が数日続いたあと、熱が下がって発疹が出る病気です。多くは自然に治りますが、熱の高いときは、水分をこまめにとり、機嫌や様子をよく見てあげてください。ぐったりする、けいれん、水分がとれないときは、すぐに受診を。心配なときは、かかりつけ医に相談しましょう。
今日できること(冬のお世話チェック)
- 室温・湿度を確認し、目安に近いか見直した
- 加湿器の水を新しいものに入れ替えた
- 数分だけ、窓を開けて換気をした
- 赤ちゃんの背中を触って、汗ばんでいないか見た
- お風呂や着替え・食後に、保湿剤を塗った
- 赤ちゃんに触れる前に、手を洗った
- 暖房器具や加湿器が、赤ちゃんの手の届かない場所・安全柵の内側にあるか確認した
- 暖房器具のコードを、赤ちゃんが引っぱれないようにした
冬は、感染症や寒さで、外出がためらわれ、お母さんが、お家にこもりがちになります。赤ちゃんと二人きりの時間が長くなると、気持ちが塞ぐこともありますよね。それは、とても自然なことです。無理に外に出なくてもいいですが、電話やメッセージで、誰かとつながったり、窓から外を眺めたり、温かい飲み物を飲んだり。小さな気分転換で、心が軽くなることもあります。お母さんの心の健康も、赤ちゃんと同じくらい、大切ですよ。
生後8ヶ月の冬に、あると便利なグッズ
冬の赤ちゃんとの生活で、我が家で役立ったものです。
- 温湿度計(室温と湿度をひと目で確認)
- 加湿器(乾燥対策に/赤ちゃんの手が届かない場所に設置し、タンクは清潔に)
- 赤ちゃん用の保湿剤・ワセリン(毎日のケアに)
- ベビースリーパー(布団の代わりではなく、寝冷え対策として活用)
- 防寒ケープ(抱っこひも・ベビーカーの外出に)
- 鼻水吸引器(冬に多い、鼻づまり対策に)
- ベビーゲート(はいはい・つかまり立ちの時期に。暖房器具や段差への接近を防ぐ)
※具体的な商品は、お使いの環境やお好みに合わせて選んでください。
まとめ
- 冷やしすぎにも、着せすぎにも注意。背中チェックで調整する
- 室温・湿度は目安として、様子を見ながら調整。暖房・加湿・換気をセットで
- 動きが活発な時期。暖房器具・加湿器・コードは、手の届かない場所に
- 冬は感染症が流行しやすい季節。手洗いなど、できる範囲で予防を
- 発熱したときは、機嫌・呼吸・水分・おしっこなど全身の様子を確認する
冬は心配が多い季節ですが、室温・服装・保湿・感染症対策を意識すれば、安心して過ごせます。赤ちゃんだけでなく、お母さん自身も、あたたかくして休んでくださいね。
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※本記事は一般的な子育て情報であり、専門的な相談に代わるものではありません。発熱や体調不良、離乳食・食物アレルギーのご心配があるときは、かかりつけの小児科、自治体の子育て相談窓口にご相談ください。

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