「叩かれた」と泣いて帰ってきた。仲間に入れてもらえなかったと落ち込んでいる。仲がよかった子と、急に話さなくなった。友だち関係の悩みは、小学校の6年間、形を変えながら続きます。親としては、どこまで口を出していいのか、いつ学校に相談すべきか、迷うところですよね。このページでは、友だちトラブルへの向き合い方と、様子を見ていい場合・すぐ相談したほうがいい場合の目安について、保育士・幼稚園教諭で三児の母の視点からまとめました。
このページで分かること
- 👫 学年によって変わる、トラブルの形
- 👂 子どもが話してくれたときの、聞き方
- ⚖️ 様子を見ていい場合と、すぐ相談する場合の目安
- 🙅 やらないほうがいい関わり方
- 🌱 学校への相談の仕方
友だちとのトラブルは、成長の中で避けて通れないものです。ぶつかりながら、折り合いのつけ方を学んでいきます。ただ、子どもだけで抱えるには重すぎることもあります。
親の役割は、すべてを解決することではなく、まず話を聞くこと、そして必要なときに大人の力を借りることだと思います。ここに書くことは、あくまで「だいたいの見方」です。育ちには大きな個人差がありますので、そのとおりでなくても、心配しすぎなくて大丈夫です。
こんな悩み、よく聞きます
「『叩かれた』と泣いて帰ってきました。学校に言うべきか迷います」
「仲間に入れてもらえなかったと落ち込んでいます。どう声をかければいいですか」
「仲がよかった子と急に話さなくなったようですが、理由を話してくれません」
「子ども同士のことだから、様子を見たほうがいいのでしょうか」
どれも、多くの家庭で聞かれる悩みです。判断に迷うのは、それだけ丁寧に向き合っている証だと思います。
学年によって、トラブルの形が変わる
低学年(1・2年生)
その日のできごとが中心です。叩いた叩かれた、順番を守らなかった、一緒に遊べなかった。その場で仲直りすることも多く、翌日には元通り、ということもよくあります。
ただ、子どもの話は、印象に残ったところだけのこともあります。まずは「痛かったね」と気持ちを受けとめて、そのうえで気になるときは学校に様子を聞いてみてください。どちらが悪いかを決めるより、状況を知ることが先です。
中学年(3・4年生)
仲間意識が強まり、関係が複雑になります。気の合うグループができ、その中での立ち位置を気にするようになります。
そのぶん、こじれ方も複雑になります。グループから外される、陰で悪口を言われる、仲がよかった子と急に話さなくなる。表からは見えにくい形のトラブルが出てくるのも、この年代からです。
高学年(5・6年生)
さらに見えにくくなります。グループの中の力関係、言葉に出ない気まずさ、メッセージアプリでのやり取り。親からは分かりにくい形で、関係が動いていきます。
ネット上のやり取りが絡むことも増えます。この場合も、家庭だけで抱えず、学校に共有してください。
👩🏫 保育士メモ
子どもが話してくれたとき、つい「それはあなたが悪い」「こう言い返しなさい」と言いたくなります。でも、まずは聞くこと。それだけで、次も話してくれるようになります。相手の子を一緒に悪く言うのも、避けたいところです。子どもは案外、次の日には仲直りしていることもあります。大人が先に強い言葉で決めつけてしまうと、あとで戻りにくくなることがあります。
話してくれたときの、聞き方
子どもが話してくれたときに、心がけたいこと
最後まで聞く…途中でさえぎらず、話し終わるまで待ちましょう。
否定から入らない…「そんなことで」と言わず、「そうだったんだね」と受けとめる。
すぐに解決しようとしない…話を聞いてもらえるだけで落ち着くこともあります。
相手の子を悪く言わない…次の日には仲直りしていることもあります。
状況を知ることを先に…どちらが悪いかを決めるより、何が起きたのかを整理する。
気持ちに名前をつける…「悔しかったんだね」「さみしかったんだね」と言葉にすると、落ち着くことがあります。
この年代は、親が口を出しすぎると、次から話してくれなくなることがあります。まず聞く。そのうえで、必要なときに動く。その順番が大切だと思います。
様子を見ていい場合と、すぐ相談する場合
いちばん迷うのが、ここだと思います。目安を整理します。
しばらく様子を見てもよいこと
その日のけんかで、本人も翌日には気にしていない。一時的に遊ぶ相手が変わった。順番や勝ち負けでのもめごと。こうしたものは、子ども同士で折り合いをつけていく経験にもなります。
ただし「様子を見る」は、放っておくことではありません。話を聞く、様子を気にかける。そのうえで、変化がないか見ておきましょう。
すぐに担任の先生へ相談したいこと
- けがをしている
- 繰り返し嫌なことをされている
- 持ち物が壊されたり、なくなったりする
- 学校に行きたがらなくなった
- 表情が沈んだままの日が続いている
- お金や物のやり取りが関わっている
- ネット上でのやり取りが絡んでいる
これらに当てはまるときは、子ども同士のことだからと様子を見すぎないでください。早めに学校と状況を共有することが大切です。
学校への相談の仕方
相談するときは、「うちの子がこう言っていて、家ではこういう様子です」と、見えていることを伝えるだけで大丈夫です。相手の子を非難する形にしなくても、状況を共有すれば、学校が様子を見てくれます。
学校からは、家庭では見えない一面が分かることもあります。子どもの話だけでは分からなかった経緯が見えてくることもあります。
いじめが心配な場合も、遠慮せず相談してください。学校には、いじめへの対応の仕組みがあります。担任の先生に言いにくいときは、スクールカウンセラーや自治体の教育相談窓口にも相談できます。
やらないほうがいいこと
友だちトラブルで、避けたい関わり方
相手の子を悪く言う…次の日に仲直りしたとき、気まずくなることがあります。
相手の家に直接連絡する…まずは学校を通すほうが、こじれにくいことが多いものです。
「やり返しなさい」と教える…解決にならず、トラブルが大きくなることがあります。
すぐに解決策を出す…まず聞くこと。助言はそのあとで十分です。
「そんなことで」と流す…本人にとっては大きなことです。
子ども同士のことだからと様子を見すぎる…深刻なサインがあるときは、早めに学校へ。
先輩ママ(我が家)はどうだった?
参考までに、我が家の話を。あくまで「我が家の場合」で、個人差が大きいことは、忘れないでくださいね。
低学年のころ、「叩かれた」と泣いて帰ってきたことがありました。心配で、その場で相手の子のことを悪く言ってしまったのですが、翌日には二人で普通に遊んでいました。あのとき強い言葉を使ってしまったことを、少し反省しました。
中学年になると、話してくれること自体が減りました。「グループに入れてもらえない」と一度だけ言われたとき、すぐに解決しようとせず、まず最後まで聞くようにしました。結局しばらくして自然に落ち着きましたが、聞いてもらえただけで少し楽になったようでした。
一方で、様子がずっと沈んでいた時期には、担任の先生に相談しました。家では分からなかった学校での様子を教えてもらえて、対応も考えてもらえました。早めに伝えてよかったと思っています。
よくある質問
Q. どこまでが「様子を見ていい」トラブルですか。
その日のけんかで本人も翌日には気にしていない、一時的に遊ぶ相手が変わった、といったものは、経験として見守れることが多いです。ただ、けがをしている、繰り返し嫌なことをされている、行き渋りが出ているといった場合は、様子を見すぎず、すぐに担任の先生へ相談してください。
Q. 相手の親に直接言ってもいいですか。
まずは学校を通すほうが、こじれにくいことが多いものです。直接のやり取りは感情的になりやすく、子ども同士の関係にも影響することがあります。担任の先生に状況を伝えて、対応を相談してみましょう。
Q. 「やり返していい」と教えるべきでしょうか。
やり返すことは解決にならず、トラブルが大きくなることがあります。それよりも、嫌なときは「やめて」と言う、その場を離れる、大人に伝える。この3つを伝えておくほうが、実際に役立つことが多いと思います。
Q. 話してくれないので、状況が分かりません。
中学年以降は、話したがらないことも増えます。無理に聞き出そうとせず、話せるタイミングを待つことも必要です。ただ、表情が沈んだまま、行き渋りがあるといった変化があるときは、担任の先生に学校での様子を聞いてみてください。
Q. いじめかどうか、判断がつきません。
判断をご家庭だけで抱えなくて大丈夫です。繰り返し嫌なことをされている、持ち物が壊される、行きたがらないといった様子があれば、その時点で相談していい内容です。学校には、いじめへの対応の仕組みがあります。
Q. うちの子が、相手を傷つけたようです。
まずは、何があったのかを最後まで聞きましょう。頭ごなしに叱るより、状況を整理することが先です。そのうえで、相手を傷つけた行動については、人格ではなく行動について伝えます。学校にも状況を共有し、対応を相談しておくと安心です。
今日できること
- 話してくれたことを、否定せず最後まで聞く
- 「悔しかったんだね」と、気持ちに言葉をつける
- 相手の子を悪く言わないよう、いったん気をつける
- 嫌なときの3つ(やめてと言う・離れる・大人に伝える)を伝える
- 持ち物や表情に、変わったところがないか見てみる
- 気になることがあれば、担任の先生に様子を聞く
- 大人自身も、抱え込まず相談する
今日のポイント
👂 まず最後まで聞く。解決はそのあとで
🤐 相手の子を悪く言わない。翌日仲直りすることもある
⚖️ けが・繰り返し・行き渋りがあれば、すぐ担任の先生へ
🏫 相手の家より、まず学校を通すほうがこじれにくい
🌱 いじめが心配なときは、遠慮せず相談していい
まとめ
- 低学年はその日のけんか、中学年以降は見えにくい形に変わる
- 話してくれたときは、否定せず最後まで聞くことから
- 相手の子を悪く言わない。すぐに解決しようとしない
- けが・繰り返し・持ち物の破損・行き渋りは、すぐ相談
- 相手の家に直接ではなく、まず学校を通す
- いじめが心配なときは、遠慮せず学校や窓口へ
友だち関係は、子どもが自分で折り合いをつけていく大切な経験です。でも、抱えるには重すぎることもあります。見守ることと、大人が動くこと。その線引きに迷ったときは、担任の先生に相談してみてください。一人で判断しなくて大丈夫です。
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参考・情報源
この記事は、以下の公的機関などの情報を参考に、保育士・幼稚園教諭で三児の母である運営者の経験を交えて作成しています。いじめ対応や教育相談に関する最新の情報は、各機関の公式サイトや、通学先の学校・お住まいの自治体でご確認ください。
- 文部科学省(いじめ防止・教育相談に関する情報)
- こども家庭庁(子どもの安全・相談支援に関する情報)
- 内閣府・関係省庁(子どものインターネット利用環境に関する情報)
- 通学先の学校・お住まいの自治体の教育相談窓口 ほか
🌱 安心メッセージ
友だち関係の悩みは、見ているほうもつらいものです。
すべてを解決してあげられなくて大丈夫。
まず聞いてくれる人がいることが、子どもの支えになります。
迷ったときは、学校に相談していいのです。
ひとりで抱えず、大人も頼ってくださいね。
※本記事は一般的な子育て情報であり、専門的な相談に代わるものではありません。友だち関係やお子さんの心身の状態でご心配があるときは、学校の担任・スクールカウンセラー・自治体の教育相談窓口にご相談ください。

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