1歳ごろは、歩きはじめる子が増え、外に出たがる、自分で動きたがる時期です。活動量が増えるぶん、夏は、暑さや熱中症、汗の対策に、いっそう気をつけたいですね。このページでは、1歳ごろに夏を迎える子どもの、夏の服装や室温の目安、エアコンの使い方、熱中症対策、夏の食事、水あそびのポイントを、保育士・幼稚園教諭で三児の母の視点からまとめました。発達や生活リズム全般は、【1歳】発達・言葉・生活リズムまとめもあわせてご覧ください。
1歳は、自分で動ける楽しさが広がる一方で、暑さを言葉で訴えることは、まだできない時期です。体温調節の機能もまだ発達途中で、暑さの影響を受けることがあります。夢中で遊び続けて、気づかないうちに体に熱がこもることもあります。室内の環境づくりと、外に出るときの対策の、両方を意識していきましょう。
室温・湿度の目安(一覧)
| 項目 | 夏の目安 |
|---|---|
| 室温 | 26〜28℃程度をひとつの目安に、暑さ指数や湿度、服装、子どもの様子を見て調整 |
| 湿度 | 50〜60%程度を目安に、蒸し暑くならないよう室温とあわせて調整 |
| 服装 | 大人と同じくらいを目安に、背中を触って調整 |
| 水分補給 | 食事と飲み物でこまめに。汗をかいた日は回数を増やす |
| お散歩・外あそび | 暑さの厳しい時間帯を避け、涼しい時間に短時間から |
室温・エアコンの使い方
夏の室温は、26〜28℃程度をひとつの目安にできますが、この数字が安全を保証するものではありません。住まいの環境や、湿度、服装、活動量によって、感じ方は変わります。数字だけで判断せず、暑さ指数(WBGT)や湿度、子どもの汗のかき方、顔色、機嫌なども見ながら、エアコンを適切に使って調整しましょう。「子どもにエアコンは良くないのでは」と心配する方もいますが、そんなことはありません。暑い部屋で汗をかき続けるほうが、体には負担です。エアコンは、我慢せず使いましょう。冷たい風を、子どもに直接当てないようにして、部屋全体をやわらかく涼しく保ちます。サーキュレーターを使う場合は、子どもに直接風を当てず、壁や天井に向けるなどして、部屋の空気を循環させましょう。歩けるようになると、扇風機やサーキュレーターに近づく子もいます。指を入れられない構造のものを選ぶ、手の届かない場所に置くなど、置き方にも気をつけてください。
👩🏫 保育士メモ
夏は、園でも「エアコンは良くないのでは」というご相談を、よく受けます。でも、暑さを我慢するほうが、ずっと心配です。私は、体感を気にしすぎるより、室温計・湿度計の数字も見て調整しましょう、とお伝えしています。数字と、子どもの様子。その両方を見ると、迷いにくくなりますよ。
1歳の夏の服装の目安
基本は、大人と同じくらいを目安にしながら、子どもの背中や胸を触って、暑さ・寒さを確認して調整しましょう。枚数の決まりにとらわれず、この「背中チェック」を目安にするのが安心です。室温が適切なら、半袖1枚で過ごせることもあります。よく動く時期なので、動きやすく、着替えやすい服がおすすめです。汗をかいたら、すぐ着替えられるよう、着替え用の服を多めに用意しておくと安心です。外に出るときは、通気性のよい素材と、つばのある帽子を。
迷ったら、背中チェック
子どもの背中や胸に、手を当ててみましょう。
・汗ばんでいたら「暑い」サイン。1枚脱がせる、または室温を下げる
・背中や胸が冷たく感じる場合は、冷えすぎていないか確認して、1枚足す
手足だけで判断せず、背中や胸、顔色、機嫌なども合わせて見てあげましょう。
1歳の子どもの熱中症対策
子どもは、体温調節の機能がまだ発達途中で、自分で暑さを言葉にして訴えることもできません。まわりの大人が気をつけてあげましょう。熱中症を防ぐには、室温と湿度を保つこと、汗をかいたら早めに着替えること、水分をこまめにとること。この3つが基本です。1歳ごろは、食事や飲み物から水分をとります。暑い日や汗をたくさんかいた日は、のどが渇いてからではなく、こまめに水分をとれるようにしてあげましょう。水や麦茶などを、コップやストローなど、その子が飲みやすい方法で与えてください。ただし、無理に大量に飲ませる必要はありません。外出時は、水筒を持ち、日かげでこまめに休憩をとりましょう。地面に近いところは、照り返しで、大人が感じるより暑くなります。子どもの高さでの暑さを、意識してあげてください。
🚫 絶対NG:車内の置き去り
真夏の車内は、数分でも、温度が急激に上昇し、命に関わります。「少しの間だから」「寝ているから」と、子どもを一人で車に残すことは、どんな理由があっても、絶対にしないでください。車内は外気温以上に高温になることがあり、エアコンを使用していても安全とは限りません。用事のときは、必ず子どもを連れて、一緒に車を降りましょう。
⚠️ こんなときは、すぐに対応を
顔が赤い、汗をたくさんかいている、汗をかかなくなる、ぐったりして反応が弱い、呼びかけへの反応が悪い、おしっこが極端に少ない、水分がとれない、口の中が乾いている。こうした、いつもと違う様子があるときは注意が必要です。すぐに涼しい場所へ移し、衣服をゆるめ、首・わきの下・足の付け根などを冷やしましょう。意識がはっきりしていて、自分で飲める場合は、少しずつ水分をとらせます。自分で飲めない、意識がもうろうとしている、呼びかけへの反応がおかしい、けいれんがあるなどの場合は、無理に飲ませず、すぐに救急要請(119番)をしてください。
汗・あせも対策(動きが活発な時期)
1歳は、歩く、しゃがむ、よじ登ると、動きが大きくなり、たくさん汗をかきます。汗をかいたら、こまめに拭き、早めに着替えるのが基本です。汗をかいたまま長時間過ごすと、あせもや湿疹の原因になります。特に、首や背中、ひざの裏、おむつの中などに、汗がたまりやすくなります。シャワーで、やさしく汗を流すのも良い方法です。おむつかぶれも起きやすい季節なので、こまめに替えて、おしりを乾かしてあげましょう。あせもの赤みやかゆみが強い、なかなか治らないときは、小児科や皮膚科に相談してください。
夏の食事の、衛生の注意
夏は、食べ物が傷みやすい季節です。作った食事は常温で長く置かず、できるだけ早く食べさせましょう。作り置きした料理や冷凍保存した食品は、保存方法や保存期間に注意し、食べるときは中心まで十分に加熱してから、子どもが食べやすい温度まで冷ましてください。食べ残しは再利用せず、処分しましょう。使う食器やスプーンは、清潔に。外出時に持ち歩くときは、保冷剤と保冷バッグを使ってください。手づかみやスプーンで食べる時期なので、食べる前と後は、手を清潔にしてあげましょう。暑さで食欲が落ちる子もいますが、無理せず、その子のペースで。冷たいものばかりにならないよう、食べやすい温度のものを組み合わせると安心です。ミニトマトやぶどうなど、丸くてつるっとした食品は、丸ごと与えず、食べやすい大きさに切ってください。はちみつは、1歳の誕生日を迎えるまで、絶対に与えないでください。
1歳の夏のお昼寝で、気をつけたいこと
夏のお昼寝は、暑さで、寝つきが悪くなったり、寝汗をたくさんかいたりします。エアコンで室温を保ち、冷たい風が直接当たらないようにしましょう。寝ている間に、背中に汗をかいていたら、そっと着替えさせてあげてください。寝具は、室温や子どもの様子に合わせて調整し、暑くなりすぎないようにします。寝相が大きくなる時期なので、寝床の周りに、かたいものや危険なものを置かないよう、安全を整えておきましょう。外遊びで疲れた日は、いつもより早く眠くなることもあります。その日の様子に合わせて、無理のないリズムで大丈夫です。
1歳の夏、夜のエアコンはどうする?
「クーラーをつけっぱなしで大丈夫?」という疑問は、夏にとても多いものです。必要な場合は、夜間もエアコンを使って構いません。夜中に暑くなって、汗をかいたり脱水になったりするほうが心配です。室温だけでなく、湿度や、子どもの汗、顔色、寝苦しそうにしていないかなども見ながら調整しましょう。冷風が直接当たらないようにし、暑くなりすぎない環境を整えてあげてください。ときどき、背中を触って、汗ばんでいないか、冷えすぎていないかを確認するのも一つの目安です。朝方に冷え込むこともあるため、寝る前に、掛けものや服装も合わせて考えておくと安心です。
1歳の夏の外あそび・お散歩
歩けるようになると、外に出たがる子が増えます。ただ、夏の日中は、大人が思う以上に暑くなることがあります。暑さの厳しい時間帯を避け、朝早い時間など、比較的涼しい時間を選びましょう。夕方でも気温が下がらない日があるため、時間帯だけで判断せず、その日の暑さを確かめてください。地域の暑さ指数(WBGT)も参考になります。外に出るときは、つばのある帽子をかぶり、日かげのある場所を選んで、短時間から。まだ長く歩けない子がほとんどなので、ベビーカーや抱っこと組み合わせて。ベビーカーは地面に近く、照り返しの影響を受けやすいので、日よけを使い、こまめに顔色や汗を確認してください。公園の遊具やすべり台、砂場の金属部分は、夏の日ざしで高温になっていることがあります。触れる前に、大人が手で温度を確かめてあげましょう。虫よけを使う場合は、子どもに使えるものを選び、使用方法を確認してください。
夏の水あそびのポイント
体調が良ければ、家庭用プールや、水を張ったたらいなどで、水あそびを楽しめます。汗を流せて、気分転換にもなりますね。ただし、水深が浅くても、子どもはおぼれる危険があります。「浅いから大丈夫」「歩けるから大丈夫」と考えず、必ず大人が、すぐ手を伸ばせる距離で、片時も目を離さずに付き添ってください。歩ける子も、水の中では、転んだり、バランスを崩したりしやすく、いっそうの注意が必要です。浮き輪や浮具は、安全を保証するものではありません。暑さや直射日光にも注意し、長時間にならないように。遊んだあとは、体を拭いて、水分補給をしてあげましょう。
水あそび中は、ほんの一瞬でも、子どもから目を離さないでください。少量の水でも、子どもはおぼれることがあります。電話や、上の子の対応で目を離すときは、必ず水から出してから。浮き輪などの道具を使っていても、道具だけに頼らず、必ず大人が、すぐ手を伸ばせる距離で見守りましょう。お風呂の残し湯や、洗面器・バケツの水も、事故につながるため、残さないようにしてください。歩けるようになると、水まわりに自分で近づけます。浴室のドアを閉めるなど、水のある場所への対策も、忘れないようにしましょう。
1歳ごろの子どもは、水や砂、泥など、触った感じが変わるものに、強く興味を示すことがあります。ぬるい、冷たい、さらさら、どろどろ。手や足で確かめる経験は、この時期ならではの学びの一つです。汚れることを気にしすぎず、遊べる範囲で楽しませてあげてください。反対に、水を怖がる子もいます。無理に慣れさせようとせず、足だけつける、水をすくって見せるなど、その子のペースで少しずつ。怖がる気持ちも、大切にしてあげたいですね。
先輩ママ(我が家)はどうだった?
我が家の子育てで、夏に実感したのは、思い込みで薄着にしすぎない、ということです。一人目のとき、「暑いから」と肌着1枚にしていたら、エアコンの効いた部屋で、背中を触ると冷たく感じて、あわてて1枚足したことがありました。それ以来、見た目や思い込みではなく、背中を触って、汗ばんでいないか、冷えていないかを確かめるようになりました。「見た目で判断せず、背中を触って確認する」。これが、三人育てて、一番役立った、夏のコツでした。
夏によくある質問
Q. 汗をたくさんかいています。着替えは何回くらい必要ですか。
回数の決まりはありません。汗をかいたら、その都度、着替えさせてあげるのが基本です。背中を触って、汗ばんでいたら着替える、を目安にしてください。
Q. 麦茶は、どのくらい飲ませればいいですか。
決まった量はありません。食事と飲み物の中でとれていれば大丈夫です。汗をかいた日や、外出した日は、回数を増やしてこまめに。ただし、無理に大量に飲ませる必要はありません。水分ばかりで食事が入らなくなる場合は、量やタイミングを調整してみてください。
Q. 1歳の夏、寝るときもエアコンをつけっぱなしでいいですか。
暑さが厳しい日は、夜間もエアコンを使って構いません。室温だけでなく、湿度や子どもの汗、顔色、寝苦しそうにしていないかなどを見ながら調整しましょう。冷風が直接当たらないようにし、暑くなりすぎない環境を整えてあげてください。
Q. 家庭用プールでの水あそびは、大丈夫ですか。
体調が良ければ楽しめますが、安全管理が最優先です。浅い水でもおぼれる危険があるため、必ず大人が、すぐ手を伸ばせる距離で、片時も目を離さないでください。歩ける子は、転倒にも注意しましょう。短時間にして、遊んだあとは水分補給を。日なたは、直射日光と熱中症に注意し、日かげで楽しみましょう。
Q. 日焼け止めは、使ったほうがいいですか。
日ざしの強い時期は、帽子や衣服で日ざしを防ぐことを基本にします。そのうえで日焼け止めを使う場合は、子ども向けの製品を選び、製品の使用方法に従って使いましょう。初めて使う製品は、腕などの目立たない場所で少量を試し、肌に異常がないか確認すると安心です。肌に合わない様子があるときは、使用をやめて、小児科や皮膚科に相談してください。
Q. 外遊びは、どのくらいの時間がいいですか。
決まった時間はありません。夏は、涼しい時間帯に、短時間から始めるのがおすすめです。子どもの顔色や汗、機嫌を見ながら、こまめに日かげで休憩を。暑さの厳しい日は、無理に外に出ず、室内で過ごす日があっても大丈夫ですよ。
Q. 虫刺されが心配です。
長そで、長ズボンで肌を覆う、虫の多い時間帯や場所を避けるなど、まず刺されにくい工夫を。虫よけを使う場合は、子どもに使えるものを選び、使用方法を確認してください。刺されたあと、かき壊してしまう、腫れが強い、広がるといったときは、小児科や皮膚科に相談しましょう。
こんなときは、早めに相談・受診を
ぐったりしている、呼びかけへの反応が弱い、自分で水分をとれない、おしっこが極端に少ないなど、いつもと違う様子があるときは、早めに医療機関へ相談しましょう。特に、意識がもうろうとしている、反応がおかしい、自力で水分をとれない、けいれんがあるといった場合は、救急要請(119番)が必要になることがあります。
また、発熱や嘔吐、下痢などが続いている場合も、暑さによる体調不良だけとは限りません。心配なときは、かかりつけの小児科に相談してください。「いつもと違う」と感じたら、ためらわず、相談することが大切です。
今日できること(夏のチェック)
- 室温・湿度を確認し、子どもが過ごしやすい環境にした
- 冷風が、子どもに直接当たっていないか確かめた
- 背中や胸を触って、汗ばんでいないか確認した
- 汗で衣服が湿っていたら、着替えさせた
- 外出は、暑さの厳しい時間帯を避けた
- 遊具や砂場が、熱くなっていないか手で確かめた
- 水あそびでは、片時も目を離さなかった
- 車内に子どもを残していない
👩🏫 保育士メモ
暑い日は、子どもも、いつもより機嫌が悪くなったり、寝つきが悪くなったりします。「どうしてぐずるんだろう」と悩んだら、「今日は暑いからかな」と、環境を見直してみるのも一つです。園でも、暑さの厳しい日は、外遊びをやめて、室内での水あそびや、涼しい部屋での遊びに切り替えていました。ご家庭でも、無理に外に出なくて大丈夫ですよ。
1歳の夏に、あると便利なグッズ
夏の子どもとの生活で、我が家で役立ったものです。
- 温湿度計(室温と湿度をひと目で確認)
- つばのある帽子(お散歩の日ざし対策に)
- ガーゼ・タオル(汗を拭く。何枚あっても困らない)
- サーキュレーター(部屋の空気を循環させる)
- ストロー付きの水筒(外出時の水分補給に)
- 家庭用プール(水あそびに。使用中も使用後も、水の管理に注意)
- 保冷剤・保冷バッグ(食べ物の持ち運びに。肌に直接当てない)
※夏の便利グッズは、今後、専用の記事でくわしく紹介します。具体的な商品は、お使いの環境やお好みに合わせて選んでください。
まとめ
- 室温・湿度は目安として、数字だけで判断せず、子どもの様子を見て調整
- 服装は、背中を触って調整するのが基本
- 活動量が増える時期。汗をかいたら、こまめに着替えて、あせもを防ぐ
- 外遊びは涼しい時間に短時間から。遊具の熱さも確認する
- 水あそびは、すぐ手を伸ばせる距離で、片時も目を離さない
- 車内の置き去りは絶対NG
夏は心配が多い季節ですが、暑さを避け、室内環境を整え、子どもの様子をこまめに確認して過ごしましょう。お母さん自身も涼しい部屋でゆっくり休みながら、この夏を過ごしてくださいね。
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※本記事は一般的な子育て情報であり、専門的な相談に代わるものではありません。暑さによる体調不良や、食事・食物アレルギーのご心配があるときは、かかりつけの小児科、自治体の子育て相談窓口にご相談ください。ご心配な様子があるときは、早めの受診をおすすめします。

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