1歳半ごろは、歩き方が安定し、走ったり、外で自分から動き回ったりする時期です。活動量が増えるぶん、夏は、暑さや熱中症、汗の対策に、いっそう気をつけたいですね。帽子を嫌がる、水あそびに夢中で切りあげられない、といった、この時期ならではの困りごとも出てきます。このページでは、1歳半ごろに夏を迎える子どもの、服装や室温の目安、エアコンの使い方、熱中症対策、夏の食事、水あそびのポイントを、保育士・幼稚園教諭で三児の母の視点からまとめました。発達や生活リズム全般は、【1歳半】発達・言葉・生活リズムまとめもあわせてご覧ください。
1歳半は、自分で動ける範囲が一気に広がる一方で、暑さや疲れを、まだうまく言葉にできない時期です。子どもは大人に比べて暑さの影響を受けやすく、自分で体調の変化を伝えることも難しいものです。しかも、遊びに夢中になると、自分から休もうとしません。「まだ遊ぶ」と言い張る時期だからこそ、大人が休憩と水分をうながしてあげましょう。
室温・湿度の目安(一覧)
| 項目 | 夏の目安 |
|---|---|
| 室温 | 26〜28℃程度を参考に、湿度・暑さ指数(WBGT)・服装・活動量・子どもの様子を見ながら調整 |
| 湿度 | 蒸し暑くならないよう、室温とあわせて調整 |
| 服装 | 動きやすく、通気性のよい服を基本に、背中や胸の汗を見て調整 |
| 水分補給 | 食事と飲み物でこまめに。遊びの合間にも休憩を入れる |
| お散歩・外あそび | 暑さの厳しい時間帯を避け、暑さ指数も確認して判断 |
※室温・湿度は、一律の適温を示すものではありません。住まいの環境や服装、活動量によって感じ方は変わります。数字だけで判断せず、子どもの様子とあわせて調整してください。
室温・エアコンの使い方
夏の室温は、26〜28℃程度をひとつの参考にできますが、この数字が安全を保証するものではありません。暑さ指数(WBGT)や湿度、子どもの汗のかき方、顔色、機嫌なども見ながら、エアコンを適切に使って調整しましょう。室内で走り回って遊ぶ時期なので、大人が快適な室温でも、子どもは汗だくということがあります。冷たい風を直接当てないようにして、部屋全体をやわらかく涼しく保ちましょう。サーキュレーターを使う場合は、子どもに直接風を当てず、壁や天井に向けるなどして、部屋の空気を循環させます。この時期は、自分でスイッチを触ったり、羽根に指を入れようとしたりする子もいます。指を入れられない構造のものを選ぶ、手の届かない場所に置くなど、置き方にも気をつけてください。
👩🏫 保育士メモ
園でも、この時期の子はよく動くので、室内遊びのあとに汗だくになっていることがよくありました。「今日は涼しいから」と油断せず、遊んだあとに背中を触ってみる。それだけで、着替えのタイミングを逃しにくくなりますよ。
1歳半の夏の服装の目安
1歳半はよく動くので、動きやすく、汗を吸いやすい服を基本にします。背中や胸を触って、汗ばんでいないかを確認しながら調整しましょう。室温が適切なら、半袖1枚で過ごせることもあります。汗をかいたら、すぐ着替えられるよう、着替えを多めに用意しておくと安心です。外に出るときは、通気性のよい素材と、つばのある帽子を。この時期は、帽子を嫌がって脱いでしまう子も多くいます。サイズの合ったものにする、好きな柄を選ぶ、大人も一緒にかぶるなど、その子に合う工夫を試してみましょう。どうしても嫌がるときは、日かげを選んで遊ぶ、ベビーカーの日よけを使うなど、別の方法で日ざしを防いであげてください。
迷ったら、背中チェック
子どもの背中や胸に、手を当ててみましょう。
・汗ばんでいたら「暑い」サイン。1枚脱がせる、または室温を下げる
・背中や胸が冷たく感じる場合は、冷えすぎていないか確認して、1枚足す
手足だけで判断せず、背中や胸、顔色、機嫌なども合わせて見てあげましょう。
1歳半の子どもの熱中症対策
熱中症を防ぐには、暑い環境を避けること、こまめに休憩すること、水分をとることが基本です。汗で衣服が濡れたときは、着替えて快適に過ごせるようにしましょう。1歳半ごろは、遊びに夢中になると、自分から休もうとしません。まわりの大人が、休憩と水分をうながしてあげてください。この時期は、食事や飲み物から水分をとります。暑い日や汗をたくさんかいた日は、のどが渇いてからではなく、こまめに水分をとれるようにしましょう。水や麦茶などを、コップやストローなど、その子が飲みやすい方法で。遊びに夢中で飲まないときは、いったん日かげで座らせて、大人も一緒に飲むと、つられて飲むことがあります。ただし、無理に大量に飲ませる必要はありません。地面に近いところは、照り返しで、大人が感じるより暑くなります。子どもの高さでの暑さを、意識してあげてください。
🚫 絶対NG:車内の置き去り
真夏の車内は、数分でも、温度が急激に上昇し、命に関わります。「少しの間だから」「寝ているから」と、子どもを一人で車に残すことは、どんな理由があっても、絶対にしないでください。車内は外気温以上に高温になることがあり、エアコンを使用していても安全とは限りません。用事のときは、必ず子どもを連れて、一緒に車を降りましょう。
⚠️ 暑い日に気をつけたい様子と、対応
ぐったりしている、呼びかけへの反応が悪い、水分がとれない、顔色がいつもと違う、おしっこが極端に少ない、口の中が乾いている。こうした、いつもと違う様子があるときは注意が必要です。
すぐに涼しい場所へ移し、衣服をゆるめて体を冷やしましょう。保冷剤などがあれば、布で包み、首やわきの下、足の付け根などを冷やす方法もあります。意識がはっきりしていて、自分で飲める場合は、少しずつ水分をとらせます。
自分で飲めない、意識がもうろうとしている、呼びかけへの反応がおかしい、けいれんがあるなどの場合は、無理に飲ませず、すぐに救急要請(119番)をしてください。
それ以外でも、水分がとれない、おしっこが明らかに少ない、発熱や嘔吐・下痢が続く、いつもより元気がないといったときは、早めにかかりつけの小児科に相談しましょう。休日や夜間で判断に迷うときは、こども医療電話相談(#8000)という選択肢もあります。
汗・あせも対策
1歳半は、走る、しゃがむ、よじ登ると、動きが大きくなり、たくさん汗をかきます。汗をかいたら、こまめに拭き、早めに着替えるのが基本です。汗をかいたまま長時間過ごすと、あせもや湿疹の原因になります。特に、首や背中、ひざの裏、おむつの中などに、汗がたまりやすくなります。シャワーで、やさしく汗を流すのも良い方法です。おむつかぶれも起きやすい季節なので、こまめに替えて、おしりを乾かしてあげましょう。着替えを嫌がる時期でもありますが、「Tシャツどっちにする?」と選ばせると、進みやすいことがあります。あせもの赤みやかゆみが強い、なかなか治らないときは、小児科や皮膚科に相談してください。
夏の食事の、衛生の注意
夏は、食べ物が傷みやすい季節です。作った食事は常温で長く置かず、できるだけ早く食べさせましょう。作り置きした料理や冷凍保存した食品は、保存方法や保存期間に注意し、食べるときは中心まで十分に加熱してから、子どもが食べやすい温度まで冷ましてください。食べ残しは再利用せず、処分しましょう。外出時に持ち歩くときは、保冷剤と保冷バッグを使ってください。手づかみやスプーンで食べる時期なので、食べる前と後は、手を清潔にしてあげましょう。暑さで食欲が落ちるときは、食べやすい温度や食感も工夫しながら、無理なく食べられるものを取り入れましょう。ミニトマトや大粒のぶどうなど、丸くてつるっとした食品は丸ごと与えず、4等分するなど、窒息しにくい形にしてください。ゼリーなども、形や大きさに注意し、食べている間はそばで見守りましょう。
1歳半の夏のお昼寝で、気をつけたいこと
夏のお昼寝は、暑さで、寝つきが悪くなったり、寝汗をたくさんかいたりします。エアコンで室温を保ち、冷たい風が直接当たらないようにしましょう。汗で衣服が湿っている場合は、必要に応じて着替えさせてあげてください。寝具は、室温や子どもの様子に合わせて調整し、暑くなりすぎないようにします。寝相が大きくなる時期なので、寝床の周りに、ぶつかると危険なものを置かないよう、安全を整えておきましょう。外遊びで疲れた日は、いつもより早く眠くなることもあります。夕方遅くまで眠ると、夜のリズムが崩れやすいので、時間だけ気にかけておくと安心です。
1歳半の夏、夜のエアコンはどうする?
「クーラーをつけっぱなしで大丈夫?」という疑問は、夏にとても多いものです。必要な場合は、夜間もエアコンを使って構いません。暑さを我慢して室温が上がりすぎることのほうが、熱中症や睡眠への影響が心配です。室温だけでなく、湿度や、子どもの汗、顔色、寝苦しそうにしていないかなども見ながら調整しましょう。冷風が直接当たらないようにし、暑くなりすぎない環境を整えてあげてください。この時期は寝相が大きく、掛けものをはいでしまう子も多いので、掛けものより室温で調整するほうが扱いやすいこともあります。ときどき、背中を触って、汗ばんでいないか、冷えすぎていないかを確認してみてください。
1歳半の夏の外あそび・お散歩
歩く力がつき、外に出たがる子が増えます。ただ、夏の日中は、大人が思う以上に暑くなることがあります。暑さの厳しい時間帯を避け、朝早い時間など、比較的涼しい時間を選びましょう。「朝だから大丈夫」とは限りません。夕方でも気温が下がらない日があるため、時間帯だけで判断せず、その日の暑さ指数(WBGT)も確認してください。暑さが厳しい日は、時間を短くするのではなく、外あそび自体を見送る判断も大切です。外では、日かげのある場所を選んで、短時間から。この時期は、自分で歩きたがる一方で、途中で抱っこを求めることも多いので、無理のない距離にしておくと安心です。遊具やすべり台、砂場の金属部分は、夏の日ざしで高温になっていることがあります。熱くなっていないか、大人が事前に確認しましょう。走れるようになると、道路への飛び出しも起こりやすくなります。道路や駐車場では、手をつなぐなど、大人がすぐに動きを止められるようにしてください。虫よけを使う場合は、子どもに使えるものを選び、使用方法を確認しましょう。
夏の水あそびのポイント
体調が良ければ、家庭用プールや、水を張ったたらいなどで、水あそびを楽しめます。1歳半ごろは、水を怖がらずに大胆に入る子と、足をつけるのもためらう子と、はっきり分かれることがあります。どちらも、その子らしさです。無理に慣れさせようとせず、その子のペースで楽しみましょう。水深が浅くても、子どもはおぼれる危険があります。必ず大人が、すぐ手を伸ばせる距離で、片時も目を離さずに付き添ってください。おむつが外れていない場合は、家庭では水あそび用おむつを使う方法もあります。公共のプールや水あそび施設では、おむつの使用ルールが異なりますので、利用前に施設のルールを確認してください。遊んだあとは、体を拭いて、水分補給をしてあげましょう。
水あそび中は、ほんの一瞬でも、子どもから目を離さないでください。少量の水でも、子どもはおぼれることがあります。「浅いから大丈夫」「歩けるから大丈夫」と考えず、すぐ手を伸ばせる距離で見守りましょう。電話や、上の子の対応で目を離すときは、必ず水から出してから。浮き輪や浮具は、安全を保証するものではありません。走って入ろうとして転ぶこともあるので、周りの安全も確かめておきましょう。お風呂の残し湯や、洗面器・バケツの水も、事故につながるため、残さないようにしてください。この時期は、自分で浴室のドアを開けようとする子もいます。水のある場所への対策を、もう一度見直しておきましょう。
👩🏫 保育士メモ
1歳半ごろは、「まだ遊びたい」という気持ちが強くなる一方で、それを言葉で十分に伝えることは、まだ難しい時期です。水あそびや外あそびを終わりにすると、大泣きすることもあります。「あと1回したらおしまい」「お茶を飲んだら帰ろうね」など、少し前から終わりを知らせてあげると、切り替えやすくなることがあります。それでも泣く日はあります。「もっと遊びたかったね」と気持ちを受けとめながら、安全を優先して切りあげて大丈夫ですよ。
先輩ママ(我が家)はどうだった?
夏に、我が家で毎年つまずいたのが、帽子でした。上の子たちは、この時期、かぶせても、すぐ放り投げてしまって。「熱中症が心配なのに」と、公園でため息をついたことが何度もあります。結局、効果があったのは、私も一緒に帽子をかぶることでした。「おそろいだね」と言うと、しばらくはかぶってくれる。それでも脱いでしまう日は、日かげのある公園を選ぶようにしました。かぶせることにこだわるより、日ざしを避ける方法を変える。そのほうが、親子とも楽でした。
夏によくある質問
Q. 帽子を嫌がって、かぶってくれません。
この時期は、めずらしくありません。サイズの合ったものにする、好きな柄を選ぶ、大人も一緒にかぶるなど、試してみましょう。どうしても嫌がるときは、日かげのある場所を選ぶ、暑い時間帯を避ける、ベビーカーの日よけを使うなど、別の方法で日ざしを防いであげてください。
Q. 遊びに夢中で、水分をとってくれません。
いったん遊びを区切って、日かげで座って休憩をとりましょう。大人も一緒に飲むと、つられて飲むことがあります。決まった量を無理に飲ませる必要はありません。おしっこの回数や量、機嫌なども合わせて見てあげてください。
Q. 1歳半の夏、寝るときもエアコンをつけっぱなしでいいですか。
暑さが厳しい日は、夜間もエアコンを使って構いません。室温だけでなく、湿度や子どもの汗、顔色、寝苦しそうにしていないかなどを見ながら調整しましょう。冷風が直接当たらないようにし、暑くなりすぎない環境を整えてあげてください。
Q. 家庭用プールでの水あそびは、大丈夫ですか。
体調が良ければ楽しめますが、安全管理が最優先です。浅い水でもおぼれる危険があるため、必ず大人が、すぐ手を伸ばせる距離で、片時も目を離さないでください。走って入ろうとする時期なので、転倒にも注意しましょう。短時間にして、遊んだあとは水分補給を。日なたは、直射日光と熱中症に注意し、日かげで楽しみましょう。
Q. 日焼け止めは、使ったほうがいいですか。
日ざしの強い時期は、帽子や衣服で日ざしを防ぐことを基本にします。そのうえで日焼け止めを使う場合は、年齢に合った製品を選び、製品の使用方法に従って使いましょう。初めて使うときは、少量から使って肌の様子を確認してください。肌に合わない様子があるときは、使用をやめて、小児科や皮膚科に相談しましょう。
Q. 虫刺されが心配です。
長そで、長ズボンで肌を覆う、虫の多い時間帯や場所を避けるなど、まず刺されにくい工夫を。虫よけを使う場合は、子どもに使えるものを選び、使用方法を確認してください。刺されたあと、かき壊してしまう、腫れが強い、広がるといったときは、小児科や皮膚科に相談しましょう。
今日できること(夏のチェック)
- 室温・湿度と、子どもの様子を確認した
- エアコンの冷風が、直接当たっていないか確かめた
- 遊んだあと、背中や胸を触って、汗のかき方を確認した
- 外出は暑さの厳しい時間帯を避け、暑さ指数(WBGT)も確認した
- 遊びの合間に、休憩と水分をうながした
- 水あそびでは、すぐ手を伸ばせる距離で見守った
- 車内には、短時間でも子どもを残さない
1歳半の夏に、あると便利なグッズ
夏の子どもとの生活で、我が家で役立ったものです。
- 温湿度計(室温と湿度をひと目で確認)
- つばのある子ども用帽子(外あそびの日ざし対策に)
- ガーゼ・タオル(汗を拭く。何枚あっても困らない)
- サーキュレーター(部屋の空気を循環させる。子どもが触れない場所で使用)
- ストロー付きの水筒(自分で持ちたがる時期に)
- 水あそび用のおむつ(家庭でのプールあそびに)
- 着替えセット(外あそびのあとに。多めが安心)
※夏の便利グッズは、今後、専用の記事でくわしく紹介します。具体的な商品は、お使いの環境やお好みに合わせて選んでください。
まとめ
- 室温・湿度は参考として、数字だけで判断せず、子どもの様子を見て調整
- 服装は、動きやすさを基本に、背中を触って調整する
- 遊びに夢中で自分から休まない時期。大人が休憩と水分をうながす
- 暑さ指数が高い日は、外あそび自体を見送る判断も大切
- 帽子を嫌がるときは、日かげや時間帯など、別の方法で日ざしを防ぐ
- 水あそびは、すぐ手を伸ばせる距離で、片時も目を離さない
- 車内の置き去りは絶対NG
夏は心配が多い季節ですが、暑さを避け、室内環境を整え、子どもの様子をこまめに確認して過ごしましょう。お母さん自身も涼しい部屋でゆっくり休みながら、この夏を過ごしてくださいね。
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参考・情報源
この記事は、以下の公的機関などの情報を参考に、保育士・幼稚園教諭で三児の母である運営者の経験を交えて作成しています。熱中症や事故防止に関する最新の情報は、各機関の公式サイトでご確認ください。
- 環境省「熱中症予防情報サイト」(暑さ指数・WBGTの活用)
- こども家庭庁(水の事故・不慮の事故の防止に関する情報)
- 消費者庁「食品による子どもの窒息・誤嚥事故に注意」
- お住まいの自治体の子育て相談窓口・かかりつけの小児科 ほか
※本記事は一般的な子育て情報であり、専門的な相談に代わるものではありません。暑さによる体調不良や、食事・食物アレルギーのご心配があるときは、かかりつけの小児科、自治体の子育て相談窓口にご相談ください。ご心配な様子があるときは、早めの受診をおすすめします。

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