生後2ヶ月、パパが抱くと泣く。ママだと泣き止むんで悲しい。【保育士が答えます】

Q お子さんの年齢:生後2ヶ月

生後2ヶ月の女の子の父親です。ここ最近、私が抱っこすると泣かれてしまいます。妻に代わると泣き止むので、余計に悲しくなります。お風呂に入れたり、寝かしつけをしたり、ミルクをあげたりと、こんなにお世話をしているのに、どうしてだろうと落ち込んでしまいます。これは普通のことなのでしょうか。教えてください。

A 保育士で三児の母がお答えします

お風呂も寝かしつけもミルクも、これだけ関わっているお父さんが、抱っこで泣かれて悲しくなる。そのお気持ち、痛いほど分かります。まず結論からお伝えすると、これはとても普通のことで、あなたが嫌われているわけでも、抱っこが下手だからでもありません。ここまで育児に関わっているお父さん自体が、まだまだ少ないなかで、あなたは本当によくやっています。その前提で、なぜ今こうなるのかを説明していきます。

「ママだと泣き止む」には理由があります

生後2ヶ月頃の赤ちゃんが、ママの抱っこで泣き止みやすいのには、はっきりした理由があります。赤ちゃんは、お腹の中にいたときから、ママの声や心音、匂いをずっと聞いて、感じて育ってきました。生まれてまだ2ヶ月では、その記憶がとても強く残っていて、ママに抱かれると、お腹の中にいた頃の安心感がよみがえるのです。さらに、母乳をあげている場合は、匂いや感触が「安心してお腹を満たしてもらえる存在」と結びついていて、より落ち着きやすくなります。

つまり、これはパパとママの優劣ではなく、赤ちゃんにとっての「慣れ親しんだ度合い」の差なんです。あなたが劣っているのではなく、赤ちゃんがこの世で一番長く一緒にいた相手が、たまたまママだった、というだけのこと。ここは、どうか誤解しないでください。園でも、低月齢の赤ちゃんがお母さんの抱っこで泣き止みやすいのは、日常的に見られることです。

この時期に「ママがいい」となるのは、発達のごく自然な一段階で、多くの赤ちゃんが通ります。そして、これは一生続くものではありません。むしろ、今こうしてたくさん関わっているお父さんほど、これから先、赤ちゃんが成長したときに「パパ大好き」の絆がしっかり育ちます。今泣かれることは、将来の関係とは何の関係もありません。

これから、どう関わっていけばいい

泣かれても、抱っこをやめないこと

いちばん大切なのは、泣かれたからといって関わりを減らさないことです。悲しくて距離を置きたくなる気持ちは分かりますが、赤ちゃんは、繰り返し抱っこされる中で、少しずつパパの抱き方や声、匂いに慣れていきます。泣かれるたびにママに代わっていると、赤ちゃんがパパに慣れる機会そのものが減ってしまいます。泣いても大丈夫、というくらいの気持ちで、抱っこを続けてください。慣れは、回数がつくってくれます。

ママの真似を、少し取り入れてみる

赤ちゃんが安心するポイントを、ママからこっそり教わるのも手です。抱っこの角度、揺れ方、声のかけ方。ママが無意識にやっていることの中に、赤ちゃんが落ち着くコツが隠れていることがあります。同じリズムで揺らす、同じ言葉をかける。それだけで、赤ちゃんの反応が変わることがあります。園でも、その子が落ち着く抱き方を保育士同士で共有すると、誰が抱いても泣き止みやすくなります。

泣いていない時間に、たっぷり触れ合う

泣いているときだけが関わりではありません。機嫌のいいとき、おむつを替えるとき、お風呂のとき。そういう穏やかな時間に、顔を近づけて話しかけたり、笑いかけたりする積み重ねが、赤ちゃんの中に「この人は安心できる人」という記憶を作っていきます。生後2ヶ月を過ぎると、だんだん人の顔を見分けて、あやすと笑うようになります。そのとき、いつもそばにいてくれたパパの顔は、ちゃんと特別なものになっています。

「自分は必要とされていないのかも」と落ち込んで、育児から距離を置いてしまうのだけは避けてほしいところです。今泣かれるのは一時的なことで、関わりを続けることでしか、慣れは育ちません。ここで引いてしまうと、かえってパパと過ごす時間が減って、慣れるのが遅くなってしまいます。また、悲しい気持ちを一人で抱えず、ぜひ奥さまにも話してみてください。「こんなに関わってくれて嬉しい」という言葉が返ってくるだけで、ずいぶん気持ちが軽くなります。育児に前向きなあなたのような存在は、赤ちゃんにとっても奥さまにとっても、かけがえのない支えです。

  • ママの抱っこで泣き止むのは、お腹の中からの声や匂いの記憶によるもの
  • パパとママの優劣ではなく、赤ちゃんにとっての慣れ親しんだ度合いの差
  • 今「ママがいい」なのは発達の自然な段階で、多くの赤ちゃんが通る
  • 泣かれても抱っこをやめない。慣れは抱っこの回数がつくってくれる
  • 今たくさん関わるパパほど、この先「パパ大好き」の絆がしっかり育つ
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このブログを書いている人
保育士資格保有|保育士歴10年以上|3児の母

大学で心理学を履修後、教育学部を経て保育士として働いています。心理学×教育の考えを元に育児の悩みに向き合っています。園で出会ったたくさんの親子と、我が家の毎日から学んだ「今日から試せること」をお届けします。

※本記事は一般的な子育て情報であり、専門的な相談に代わるものではありません。ご心配が続く場合は、自治体の子育て相談窓口にご相談ください。

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